第1回「@桂浜」(2019年4月4日放送)
高知県を代表する観光名所・桂浜。
県外から遊びに来た家族や友人を、連れていくという方もいらっしゃると思います。
沿岸部にいる時に大地震が発生したら、どう行動すればいいのか考えます。
南海トラフ巨大地震とは
- 中道アナ
- 浸水域を一緒に歩くというコーナーですが、そもそも南海トラフ巨大地震というのは、どういったものでしょうか。
- 岡村さん
- だいたい、90年から150年に一回くらい来る、世界的にもトップクラスの規則性を持っている地震なんですね。地震の揺れだけでなくて、非常に高い津波を伴うというのが特徴です。
この場所で、南海トラフ巨大地震が発生したら、どんなことが起きると想定されるのでしょうか
- 岡村さん
- 地震が来て10秒から20秒ぐらいの間に、カタカタカタとP波が来て、だいたい20秒くらい続きます。そのあと3分間大揺れが続くので、その間足をとられて、たぶん逃げることはできないと思います。揺れが収まったらすぐ斜面の階段に向かって上がっていきますが、崩れているかもしれません。でもいくつか階段があるので、それを冷静に見て、どれを使って逃げるかということを、3つくらいのルートは常に頭の中に入れた方がいいです。
地面から見える理想的な避難路
そこで私たちは、高台を目指すことにしました。
この道、幅2メートルほどと“狭く”感じたのですが・・・。
- 岡村さん
- 岩盤が出ています。
- 中道アナ
- え、これですか?
- 岡村さん
- 非常に強固な岩盤ですね。揺れも小さいし、崩れにくい。だいたい、一億年前の海底から盛り上がってきた石なんですけれど。
- 中道アナ
- ここは地震のあとも残っているのでしょうか?
- 岡村さん
- 残る可能性が高いです。ここにはしっかりした石が東西に分布しています。そこが尾根として残っている。尾根筋に遊歩道をつくっているので、避難路としては理想的です。
ある程度、高い位置に到達しても、注意すべき点が・・・。
- 岡村さん
- いろんな車が通っていると思うし。急いでいるので。道路は気をつけて。
- 中道アナ
- 車が飛び出してくるかもしれないですからね。
- 岡村さん
- 車で逃げる人も自分の命を守るために、とんでもないスピードで走っているかもしれません。
古文書から読み取る 津波のリアリティ
高さ52メートルの高台に到着しました。
ここで岡村さんは、およそ300年前の古文書の写しを取り出しました。
- 岡村さん
- 約300年前の地震や津波について書いてある土佐藩の古文書「谷陵記(こくりょうき)」です。勝浦浜って書いてありますけれど、桂浜ですね。亡所、消えた、と書いてあります。津波が来て、町が消え去ってしまったという記録が残っています。最悪の想定で、高いところへ逃げていくのが必要です。
きょうのポイント
最後に、きょうのポイントを伺いました。
- 岡村さん
- 地震が起きたとき、どこにいるかは分かりません。周りを見渡して、もし逃げるとしたら、あそこだと、ピンとくることは重要です。
- 中道アナ 編集後記
-
県内各地を今後も歩きます。
番組を通して、逃げるためのヒントを考えていきましょう。