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「匠」
Takumi

第10回 人形作家

撮影に向かったのは、兵庫県神崎郡市川町にある人形工房「陽だまり舎」。

和紙で人形を制作する荒木富佐子さんは20代の頃から40年以上も人形を造り続けています。

絵の具でグラデーションを出すように、荒木さんは人形の表情を作る時、薄い和紙を重ね合わせることで色の変化を出しています。

「和紙でなら何でも表現できる」と話す『匠』が作る人形の世界は、日本が高度成長期に入っていく昭和30年代の農村の風景です。

当時の記憶を頼りに家族の情景を作っていて、作品にはかならず荒木さん自身も登場しています。

楽しかった子どもころのなつかしい思い出を、そのまま作品に。

荒木さんの作るかわいくて優しい表情の和紙人形にほっこりしながらご覧下さい。

左から荒木さんの妹惠子さん、尾田和啓(照明担当)、菅原紀子カメラマン(筆者)、荒木富佐子さん、山本知歩(ディレクター)、浅野梨紗(音声担当)。