2021年01月15日 (金)この日に思うこと
神戸市東灘区の全壊した我が家から唯一持ち出したのは、トランペットでした。
あの頃、一生分の涙を流し尽くしたと思っていました。
「どうして大好きな故郷が」と悔しくて。
「どうして先生が」と悲しくて。
「どうしてこんなみんな優しいのか」と感謝して。
また1月17日が巡ってきます。
学生時代は研究者になる事を志していたものの、
六甲アイランドの仮設住宅に通ってコミュニティーの再構築について調査する内に、
「故郷の復興を見つめ、自分の声で伝え続けたい」と考えるようになり、今の自分がいます。
毎年この時期必ず聞く曲があります。
フォーレ作曲「ピアノ五重奏曲第2番」。
震災直後は無音の状態が怖くて、当時たまたまラジカセに入っていたこの一曲を
何か月も繰り返し再生しました。
穏やかで力強い調べは、今でも当時の想いや誓いを呼び覚まします。
同じくフォーレが残した名曲「レクイエム」を、
阪神・淡路大震災の犠牲者を偲ぶ演奏会で指揮者の佐渡裕さんが取り上げました。
佐渡さんがこの作品を選んだ理由とは。
1月16日(土)午前4時台の「ラジオ深夜便」と、
19日(火)「Live Love ひょうご」でお伝えします。
投稿者:今城 和久 | 投稿時間:11:10