ふるさと探訪は北九州の歴史遺産、自然遺産を紹介するミニ番組です。
各地域の宝、文化にスポットを当てて地域文化の更なる発展を応援します。また貴重なふるさとの宝をNHKの映像記録として保存し、未来へと繋げていきます。

番組タイトルロゴは
福岡県立青豊高校書道部の皆さんにご協力頂きました。
ご協力感謝いたします。

平成21年9月

ふるさと一覧タイトル
北九州地区
紫川 北九州市
紫川
北九州市民に癒しを与えてくれる紫川。
紫川(むらさきがわ)の名称のいわれは諸説ありますが、そのひとつに古くから言い伝えられている「むかしばなし」があります。



 むかし、海賊に襲われた漁師村のエビスという青年が、荒らされた村をもう一度幸せな村にするため、川上の山に住むキクヒコという男を訪ね、山里でとれた食べ物をいかだで川上から流してくれるよう頼んでみようと思いました。
 山の掟(おきて)では、「他の村の者が山に入ると殺されても仕方がない。」と、なっていましたが、エビスの決意は固く、周囲が反対するにも関わらず、山へと向かいました。
 山に向かう途中でエビスは、思いがけず、キクヒコの妹ムラサキと出会います。エビスの話を聞いたムラサキは、「あなたが兄にあっても殺されるだけです。私にお任せください。」と言って兄のもとへ帰りました。
 キクヒコはムラサキの熱意に打たれ、ひとつの条件を出しました。一か月以内に鯛を百匹もってくるということです。しかし、けわしい山道を考えただけでも無理な話。
 話を聞いてすっかり頭をかかえこむエビスにムラサキは、やさしく言いました。
「わたしは明日からむらさき色のアイゾメの木の実を毎日ここから流します。この川がむらさき色に染まっている間は、私がご成功をお祈りしていると思って下さい。どうぞ約束の日までに・・・。」
 こうして元気づけられたエビスは村に戻り、むらさき色に染まる川を見ながら漁にはげみました。
 約束の日も近いある日、今日こそは百匹と、荒れ狂う海へのりだしたエビスは、運悪く荒波にのまれてしまいました。
 川上のムラサキはエビスの死も知らず、毎日、アイゾメの実を流し、いつまでもエビスの帰りを待ち続けました。
 川沿いの人々はこのことを知って、『紫川』と呼ぶようになったということです。
 
参考図書「北九州むかしばなし」



紫川下流付近では、毎年冬になると、美しいイルミネーションに彩られます。
川の名称に因んだ、紫色を中心としたイルミネーションが川の水面に映え、まるで川そのものが紫色に染まった様な、幻想的な風景に出会う事が出来ます。
昔話をもとにミニドラマを作りました

昔話をもとに
ミニドラマを作りました

物語に沿って若い二人が流域を旅します

物語に沿って若い二人が
流域を旅します

淡く切ない恋物語

淡く切ない恋物語

涙の訳は・・・

涙の訳は・・・

制作者からひとこと
紫川にまつわる上記の昔話を元に、現代風にアレンジしたミニドラマを制作しました。1分という短い時間ですが、物語を追って、紫川の下流から中流、そして源流付近の菅生の滝まで足を運び、北九州の劇団の方々と楽しく撮影を行いました。最後のシーンは、下流のNHK北九州放送局の近くで撮影しましたが、淡く切ない恋心を表現していただいた俳優の演技と、水面に映える紫のイルミネーションが美しく、昔話の世界に迷い込んだように感じられました。

■ロケ地■
福岡県北九州市小倉北区 紫川橋、鴎外橋付近、小倉南区 桜橋、菅生の滝
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