ハレピョンブログ~NHK北九州だより~

2020年1月

2020年01月30日 (木)

季節外れの長雨に

oshiete.png

こんにちは。気象予報士の森本まりあです。
このところ、ずっと雨が続いていますね。まるで梅雨のようだという声も聞こえてきます。

200130-1.jpg

1月22日からの1週間の天気を振り返ってみると、この1週間はずっと雨で、
29日(水) 30日(木)も雨を観測しています。
また、雨量が多くなっているのも特徴の一つです。

200130-2.jpg

こちらは1月の平年の降水量と、今年の1月(28日まで)の降水量を比較したものです。
今年は各地とも平年を上回っており、特に行橋では平年の2倍以上の雨が降っています。
季節外れの長雨となっていますが、原因は停滞を続けた前線にありそうです。

200130-3.jpg

この冬は偏西風が北へ蛇行している影響で、強い寒気がなかなか本州付近に降りてこない状況が続いています。
一方で、南からは暖かい空気が流れ込みやすく、西日本ではかなりの暖冬です。
前線というのは、冷たい空気と暖かい空気の境目にできるものですから、
今回は西日本付近に前線が長く停滞する状態が続きました。

3月中旬から4月頃、菜の花が咲く頃に「菜種梅雨」と呼ばれる長雨になることがありますが、
今年は気温の様子から見ても、その「菜種梅雨」が早くやってきたと言えそうです。

また、季節を先取りしているのは長雨だけではありません。

200130-4.jpg

福岡管区気象台は、先週、うめとたんぽぽの開花を発表しました。
うめは1月20日で平年より13日早い開花、
たんぽぽは1月21日で平年より41日も早い開花となりました。
たんぽぽは昭和28年の統計開始以来、最も早い開花となります。
やはり暖冬の影響で、気温がかなり高くなっていることが関係していると言えそうです。 

200130-5.jpg

この先も、基本的には暖冬傾向が続く見通しです。
平年だと2月上旬は日中も1桁の気温が続きますが、今年は11度前後の予想となっています。
晴れ間が戻り、寒さは緩んでくるでしょう。

200130-6.jpg

高温傾向はしばらく続く見通しで、2月下旬にかけても気温の高い状態は続きそうです。
また、低気圧や前線の影響を受けやすく、降水量も平年より多くなる予想が出ています。
この冬は、暖冬の影響が大きくなるかもしれません。

oshiete.png

こんにちは。気象予報士の森本まりあです。
この冬は気温が高く、23日(木)も桜が咲く頃の暖かさとなっています。
今回は暖冬の影響や、今後の見通しをお伝えしていきます。

200123-1.jpg

暖冬の影響の一つは「遅い初雪・雪不足」です。
九州の初雪の平年日から見ていきましょう。

200123-2.jpg

九州北部では12月中旬から下旬ごろには初雪が観測され、福岡でも12月15日が平年日となっています。

200123-3.jpg

ただ、この冬は福岡を含む九州全域で、まだ初雪が観測されていません。
そこで、最も初雪が遅かった日の記録も見ていきましょう。

200123-4.jpg

初雪が最も遅かったのは、佐賀や熊本で1月25日、福岡では2月6日です。
佐賀や熊本では25日までに雪の降る予想は出ていませんから、最も遅い記録を更新する可能性があります。
また、福岡もしばらく初雪の兆しはなく、
2月6日までに雪が降らなければ111年ぶりに、この記録を更新することになるかもしれません。

200123-5.jpg

雪不足は全国的に見ても深刻です。
先月の日本海側の降雪量(平年比)は、北日本で47%、西日本は0%と、
統計が残る昭和36年以降、12月最少となりました。

また、今月上旬の降雪量も、北日本28%、東日本1%、西日本0%と、
1月上旬としても、過去最少を記録しています。

この雪不足は、冬のイベントやスキー場に深刻な影響をもたらしています。    
また、農業にも大きな影響が出ているようです。

200123-6.jpg

こちらは、農林水産省がまとめた野菜価格の平年比です。
特に葉物野菜を中心に、平年を大きく下回っており、
キャベツは平年の66%、レタスは65%、そして白菜は78%となっています。
気温が平年を上回ったことにより生育・出荷が前進し、価格が下がっているようです。

200123-7.jpg

北九州の青果市場によると、やはり北九州でも同じ傾向だということで、
野菜の価格は全体的に例年よりも安くなっているそうです。
このまま暖冬傾向が続けば、生産者にとってはかなり深刻な問題だと言います。

200123-8.jpg

この先も、上空の偏西風が北へと蛇行し、
日本付近には暖かい空気の流れ込みやすい状況が続く見通しです。
23日の九州付近は平年より10℃くらい高い暖気に覆われる予想で、季節外れの暖かさでしょう。

200123-9.jpg

この先の気温の予想を見ていきますと、
最高気温は24日(金)にかけて15℃を超え、その後も2桁の気温が続く見込みです。
この時期の最高気温は平年だと1月下旬で8.9℃、2月上旬で9.5℃ですから、高い傾向は続くでしょう。
そして、最低気温も平年だと2℃前後ですから、かなり高い状態が続きます。

200123-10.jpg

気象台からは、高温に関する早期天候情報が出ています。
1月26日以降もかなりの高温が続き、農作物の管理などに注意が必要でしょう。
農家にとっては、この暖冬の影響が、かなり深刻になってしまうかもしれません。

2020年01月16日 (木)

小正月の行事や習わし

oshiete.png

こんにちは。気象予報士の森本まりあです。
新成人の皆様、おめでとうございます!
先週末に成人式を迎えたところも多く、
街で華やかな晴れ着姿の方を見かけました。
これからの人生が幸多き日々でありますよう、心からお祈りいたします。

さて、今回のブログのテーマは「小正月」です。
 
200116-5.jpg

小正月は旧暦の1月15日、日本の古代のお正月にあたります。
今では1月15日、あるいは1月14~16日の3日間をさすこともあります。

この小正月には、様々な行事が行われますが、
その一つが「どんど焼き」です。
 
200116-2.jpg

こちらは、15日に北九州市の篠崎八幡神社で行われたどんど焼きの様子です。
どんど焼きでは、門松や正月飾りなどを持ち寄って燃やし、
焼き上がる炎や煙で、正月にお迎えした年神様を天高くお見送りします。
 
200116-3.jpg

また、どんど焼きの火にあたることで1年間の無病息災を願い、
この火で焼いたものを食べると風邪をひかないとも言われています。

このどんど焼きは、私の地元である関東でも行われていて、
私にとっても身近な行事です。
一方で、九州に来て初めて知る行事もありました。
それが「もぐら打ち」です。
 
200116-4.jpg

こちらは、14日に桂川町の土居二区で行われた、もぐら打ちの様子です。
早朝、地域の家々をまわり、竹の先端にわらを巻き付けた棒で地面を叩きます。
地面のもぐらを追い出し、五穀豊穣や家内安全などを願う行事です。

200116-5.jpg

他にも、小正月には1年の健康を願って小豆粥を食べたり、
五穀豊穣を願って餅花を飾る習わしがあります。
小豆粥は、小豆の赤色が魔よけの色とされているそうです。

こういった様々な行事が行われる小正月、
日本の伝統が後世まで長く伝われば良いなと思います。
暮らしと天気のコーナーやブログでも時々紹介していきますので、
ぜひ楽しみにしていてください。

oshiete.png

こんにちは。気象予報士の森本まりあです。
2020年初ブログです。今年もお天気の話題をたくさんお届けしますので、どうぞよろしくお願い致します!

200109-1.jpg
(気象解説で使っているモニターと鏡もちハレピョン。)

さて、今は1月上旬ですが、
1/7(火)~8(水)の未明にかけては、冬とは思えないような記録的な暖かさとなりました。

200109-2.jpg

北九州市八幡西区では、7日(火)に19℃を観測、1月の観測史上最高となりました。
そして、8日(水)の日中は西風で寒くなったものの、最高気温としては未明に18.1℃を観測しています。

200109-3.jpg

その他の各地も、記録的な暖かさとなりました。
添田町や行橋では20℃以上、北九州空港は18.7℃と、いずれも1月の観測史上最も高い気温です。

200109-4.jpg

これだけ気温が上がった理由は、急速に発達した低気圧にあります。
7日(火)~8日(水)にかけて日本付近を通過し、この低気圧に向かって強い南風が吹き込みました。
八幡西区でも瞬間的に20メートル近い南風が吹きました。

200109-5.jpg

一方、前線が通過した8日(水)の日中は、西風へと変わり、グッと寒くなりました。

例年ですと、この時期は冬型の気圧配置が続くことが多いですが、
今冬は暖冬の影響で、冬型が長続きしないのが特徴です。
日本付近を次々と低気圧が通過していて、天気は周期的に変わっています。

この先も、冬らしくない天気は続く見通しですが、暦の上では今が一番寒さの厳しい頃にあたります。

200109-6.jpg

6日(月)は二十四節気の一つ小寒で、この日が寒の入りでした。
今月20日には、一年でも最も寒さが厳しくなる大寒を迎えます。
寒の入りから、立春前日の節分までが、寒中、あるいは寒の内となります。

200109-7.jpg

寒中見舞いを出すのは、文字通りこの寒中の期間です。
また、寒稽古を行うのもこの時期です。
厳しい寒さの中、武道などの稽古に励み、技術だけでなく精神を強くしようという意味合いがあるとされています。

他にも寒九の雨という言葉があるのをご存知でしょうか?
寒に入って9日目に降る雨の事で、寒九の雨は豊作の兆しとされています。

200109-8.jpg

寒の入りから9日目の14日(火)は、今のところ、雨が降る可能性があります。恵みの雨となるかもしれません。
そして、気温は来週初めにかけて、12~13℃くらいの日が続く予想です。
平年と比べると2~3℃高く、3月並みとなるでしょう。
来週中ごろは、一旦この時期らしい寒さとなりますが、この寒さも一時的なものとなりそうです。

200109-9.jpg

この先の気温の傾向を見ていきますと、1月下旬にかけて、平年より高い状態が続くでしょう。
そして、2月~3月にかけても、平年並みか平年より高くなる予想が出ています。
この先も暖冬傾向が続き、春の訪れも早くなるかもしれません。