ハレピョンブログ~NHK北九州だより~

今回のきたきゅー防災チェック、「住民主体の避難所運営」をご紹介しました。

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”あれ、避難所の運営って、行政がしてくれるんじゃないの・・・?”と思ったアナタ!
大規模災害時には、地域の住民が主体となることが望ましい、
と国のガイドラインにも示されています。
熊本地震の教訓としても、自治体職員だけが運営を担うと、
ほかの復旧業務などにも支障が出てしまうおそれがあるのです。

北九州市でも、去年、市が住民向けの「避難所運営マニュアル」を作成。
1月には、八幡西区で、このマニュアルができて初めての訓練が行われました。

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訓練には、地域の約700人が参加。
地元の、中尾小学校、沖田中学校の児童生徒も参加しました。

避難所運営、具体的にはどんなことをするのか、
今回の訓練を例にチェックしてみましょう!


住民は、いくつかの班に分かれて活動します。

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避難者管理班は、受付などを担当。
支援物資の配布や避難所の防犯にも活用される「名簿」も作成します。

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避難所スペースの使い方を決めたり、全体状況の把握をしたりするのが総務統括班
行政などとの連絡窓口も担います。

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救護支援班は、体調の悪い人・けが人の救護、手助けが必要な避難者の支援をします。

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喫煙場所などの“避難所のルール”や、物資の配給時間などを周知するのが情報広報班

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ゴミ出しやトイレの管理、ペットの把握などを担うのは、環境衛生班

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今回の訓練では、生活用水を確保するために、
小中学生がプールの水をくむ重労働も担当しました。

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食料や毛布の管理も、住民の役割。
食料物資班は、リストを作って、物資の種類や在庫管理を行います。

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炊き出し班は、避難者に配る炊き出しの準備を行いました。

今回、運営にあたったのは、およそ130人。
小中学生も、それぞれ考えながら行動していて、地域の一員として役目を果たしていました。

今回の訓練、予定より時間が遅れるなどはありましたが、大きな混乱なく終了。
それにはワケがありました。

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運営側の住民の皆さん、なんと、去年の夏頃から準備を重ねてきていたのです。
避難所となった体育館をどう使うか、避難者をどう誘導するか、
混雑しないよう炊きだしは代表に取りに来てもらおう・・・
などなど、細かく決めて当日を迎えたのです。

避難所の代表、中尾市民防災会の会長を務める桑園英樹さんは、

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「実際の災害など、準備をしていないときに、できるようマニュアル作りが課題ですね」
と話していました。

今回は避難所開設・運営の訓練でしたが、
実際の災害となれば、まずは「避難」があり、その上で「避難所の運営」をしなければなりません。
訓練に比べて、混乱した状況になることは容易に想像がつきます。

ふだんから、地域のなかで、「避難所をどう使うか」「どんな対応が必要になるか」、
頭のトレーニングをしておくことが大切です。

避難所運営の訓練には、「HUG(ハグ)」という、「避難所運営ゲーム」があります。
静岡県が考案した防災ゲームで、避難者に見立てたカードを、体育館や校舎に配置していきます。
カードには、「年齢」や「家族情報」が書かれています。
 「家族と連絡がとれていない」
 「子どもだけで避難してきた」
 「障害があるので車で生活したい」
 「ペットを連れてきた」・・・
さまざまな避難者に、事情に合わせて対応していくのです。

私も何度か体験していますが、避難所運営にあたってどんな配慮が必要か、
どれだけ混乱するかを、イメージできるゲームだと思います。

北九州市では、危機管理室に依頼すれば、体験することができます。

なじみはないけど、いざというとき、向き合わなければならない「避難所運営」。
ぜひ、考えてみてください。