キッズワールド

幼稚園・保育所向け番組のひろば

放送番組を利用した保育実践

ラジオ番組「お話でてこい」の楽しさ

山口県宇部市 宇部フロンティア大学付属幼稚園 斎記恭子
(第46回 中国地方教育放送研究大会 実践発表より)

劇あそびにまで発展~「三匹のこぶた」 3歳児

 よく知っている話なので、子どもたちはイメージがわきやすく、表現もしやすいようで、すぐにその世界に入って遊びたいという気持がわきおこりました。

 遊びに使えるよう、保育者がお面などの小道具を用意したことが、生き生きと遊ぶ助けとなりました。遊びを繰り返すうちにせりふや動きが決まってきて、みんなで共通のイメージをもちながら劇遊びができあがっていきました。発表会でその劇を演じ、お客さんの前で表現する楽しさも味わいました。

実践の詳細 『三匹のこぶた』 3歳児 33名

初回聴取日 12月7日

[聴取中の様子]

 よく知っているお話なので、子ども達が先に「次は木のうちよ」「家が吹きとばされるよ」などと話しながら聴いている。


3日後・・・2回目の聴取

 「『三匹のこぶた』がおもしろかった」という声を聞いたので、もう一度お話を聴く。聴いた後、保育者が「こぶた、こぶた、あけておくれ」と言うと、子ども達が「だめだめ、とんでもない」と答え、保育者の「それならフゥフゥのフゥで吹きとばしてやるぞ」という声に、子ども達は「キャーッ」と逃げて、机の下や、ままごとコーナーの中に隠れるという遊びを繰り返し楽しみ、盛り上がった。


その数日後

  • K男「トントンここに入れておくれ」
  • 女児達「だめだめ、とんでもない」
  • K男「それなら食ってやる!」と言い、追いかけっこを始めた。

 その後クラス全員で、おおかみとこぶたに分かれて“三匹のこぶたごっこ”。しかし追いかけるばかりだったので、お話でてこいのカセットテープを再生しながら、その話に合わせて動いてみることにする。お話を聴くところとお話に合わせて動くところを保育者が子ども達に指示しながらすすめたが、子ども達が自由な表現を楽しむことができず、やりにくそうであった。


1月 “小道具”でひろがる

 保育者がこぶたやおおかみのお面を作って、テーブルの上においておく。A子、N子が、みつけるとすぐにこぶたのお面をかぶって遊びだしたので、他の子ども達も次々にお面をかぶり、おおかみや、こぶたの真似をしはじめた。少し恐い曲を流すと、おおかみのお面をかぶった男の子達は喜んでおおかみの表現をしながら歩きだした。こぶたのお面をかぶった子ども達は逃げ回り、たちまち“三匹のこぶたごっこ”が始まった。さらに保育者が小道具のトンカチを出してくると、それを手に持ち、家を作る真似を始めた。

考察

 子ども達が絵本やテレビでよく知っている話だったので、イメージがわきやすく、表現もしやすいようであった。また楽しいお話なので、すぐにその世界に入って遊びたいという気持がわきおこったようだ。遊びの途中でどうしても追いかけっこになってしまい、元のお話から離れてしまうので、カセットのお話に合わせて動こうとしてみたが、これはのびのび遊ぶことができなかった。それよりも、お面や小道具を使うことの方が、子ども達が役になりきって、生き生きと遊ぶ助けになったようだ。こうして何度か遊びを繰り返すうちにせりふや動きが決まってきて、みんなで共通のイメージをもちながら劇遊びができあがっていった。2月末の発表会では、お客さんの前で表現する楽しさも味わうことができた。