【Q&A】不全型・完全型の川崎病 診断や治療、フォローについて

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現在小学校2年生の娘は、6歳の時に川崎病の疑いで通院した時期がありました。急性期では、川崎病の確定診断に至らず、特に入院治療はしませんでした。 しかし、後に指先の皮がむけたことにより、“不全型の川崎病”であったという前提のもと、アスピリンを2か月のむことになり、現在は念のため心臓エコーを定期的に行っています。今までに異常はなく、その心臓エコーも2年が経過する今年で終了の予定であると主治医からは説明を受けています。
質問ですが、「娘のような川崎病の確定診断を受けず、グレーな診断を受けている子どものフォローはいつまで続けるのがいいのか?(例えば、何歳まで心臓エコーが必要か)今後の生活で気を付けることは?時々若くして心臓発作を起こした大人が川崎病の病歴があったという話も聞き、成人してからの心臓発作も心配です。大人の心臓発作と川崎病の因果関係はどうなのか?」です。娘はぜんそくの持病もあります。(35歳 女性)

専門家による回答

“不全型の川崎病”であっても“完全型の川崎病”と同様にフォローを行ったほうが良いと思います。冠動脈障害を合併した人が“症状がない”などの理由でフォローを自身の判断で中断した場合、成人してからの心臓発作の問題は重要です。数十年してから動脈硬化性の変化も加わり心筋梗塞などの心臓発作を起こした例が報告されています。そのため、冠動脈に異常が指摘されたことのある人は成人に達しても定期的なフォローを受ける必要があります。

(2016年5月25日(水)放送関連)