【Q&A】受診するときは脳神経外科?内科?

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脳梗塞を疑う症状があったので脳神経外科を受診したところ、「脳出血やくも膜下出血なら脳神経外科で診るが、脳梗塞は脳神経外科では診れないので、内科を受診してください」と言われました。
脳神経外科で脳梗塞を診ているとは限らないのですか?
また、脳梗塞なら内科を受診した方が良いのですか?(64歳 男性)

専門家による回答

地域によって、また医療機関によって様々なようです。
脳神経外科は、脳外科手術や脳血管内治療などの介入的治療が得意です。内科や神経内科は、高血圧などのリスクの診断と治療、全身管理、薬物治療などが専門です。脳梗塞全体では脳神経外科が関与すべき領域は少なく、一般的な診察であれば内科、神経内科で十分です。ただし、超急性期の脳血管内治療、急性期重症患者管理、高度の脳動脈狭窄の外科的手術、脳血管内ステント治療などは、脳神経外科の役割大です。
地域・医療機関によっては、「脳出血やくも膜下出血なら脳神経外科、脳梗塞は内科(神経内科)」と単純化して役割分担しているところもあります。一方で、内科の脳卒中専門家が不足し、脳神経外科が脳血管障害診療の多くをカバーしている地域もあります。医療機関によっては、「脳卒中科」や「脳卒中センター」を設置して、診療科を一本化する取り組み始めています。近い将来に、今回のような混乱が解消することを期待します。

(2018年4月30日(月)~5月3日(木)放送関連)

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