【Q&A】起き上がる時、横になる時の腰痛の原因は?

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20代の頃から忙しく動きまわると立てなくなるほど腰が痛くなり寝込んでいました。その時はブロック注射や湿布で1週間すると痛みがなくなり治っていました。
しかし、3年前にやはり忙しく動きまわり腰を痛めました。若かった頃とは違い、朝起きた時に起き上がれないくらい腰が痛いのです。日中、動いているとだんだん痛みがなくなりますが、横になる時に、腰に力を入れると痛みを感じます。
立ったり座ったりする時の痛みは感じません。レントゲンでは異常はありませんでした。足のしびれもありません。原因はなんでしょうか?(54歳 女性)

専門家による回答

足などのしびれがなく、レントゲンでも異常がみられないということですので、腰部脊柱管狭窄や椎間板ヘルニアである可能性は低いと思われます。また、安静にしていても動いていても痛いわけではないので、重い脊椎の病気や内臓の病気などが原因の、危険な腰痛の可能性も低いと思われます。
腰の椎間関節や筋肉が要因となっているかもしれません。この場合、画像検査で異常をみることはできず、一般的な検査では原因をはっきり診断することができません。ただし、危険な腰痛ではないため、その点については安心してよいと思います。
起床時に腰痛が起こるということで、睡眠中の姿勢の悪さによる腰への負担や、腰回りの筋肉の血行不良により、腰痛が起きている可能性があります。そうした場合、立ち上がることで姿勢が改善したり、体を動かすことで血行が戻ったりすることで腰痛がおさまります。
腰痛が3か月以上続く状態を慢性腰痛と言いますが、長期間ストレスを感じ続けることで、脳による痛みを抑える働きが低下し、腰痛が長引くことがわかっています。
3年前忙しくしていたときに腰痛が再発し、その後ずっと続いているため、ストレスが要因となっている可能性があります。ウォーキングなどの適度な運動や、趣味など自分が楽しいと思うことを行うと、痛みを抑える働きが活発になりますので、そうしたことを日常的に行うよう心がけてください。

(2016年10月3日(月)〜6日(木)放送関連)