【Q&A】前立腺肥大症の手術後の尿もれについて

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前立腺肥大症の手術5年後の尿もれについて
2011年の11月15日、前立腺肥大症のレーザー手術を受けました。その後尿もれが続いたため、ミラベグロン錠(β3作動薬)25mg・クレンブテロール塩酸塩錠10ug服用と括約筋体操を約5年続けています。しかし毎日時々尿もれがあり、尿パッドをしています。なるべくもれを少なくするため1~2時間おきにトイレに行きます。病院の先生は再手術での治療で尿道にコックを取り付ける方法を進めますが、何か他に方法はないでしょうか。(74歳 男性)

いずれも前立腺手術後の尿もれについての質問です。前立腺のごく近くには「外尿道括約筋」といって、おしっこを我慢する筋肉が存在します。前立腺の手術をすることにより、外尿道括約筋の機能が悪くなるケースが見られます。また前立腺そのものも、尿を我慢する機能に関係しているとも言われており、一定の頻度で術後の尿もれが起きることはあります。これらには加齢や、もともとの外尿道括約筋の機能がある程度関係するとされています。術後1年後くらいまでに尿もれが治らない場合は、それ以降も続くことが多いと考えられています。したがって、生活の質を妨げるような場合は尿もれに対する手術が選択肢となります。2012年4月より、重症の尿もれに対して、人工尿道括約筋埋込術が保険適応となりました。手術を行っている施設は限られていますので、受診されている病院で手術をしていない場合は、紹介してもらうとよいでしょう。

(2016年9月22日(木)放送関連)

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