2017年06月14日(水)放送

すい臓の病気 徹底解説「すい臓がんの早期発見」

見つけにくいすい臓がん

 すい臓がんの多くは診断されたときにはかなり進行しています。すい臓が体の奥にあり胃の裏側に位置するため、がんが小さい段階では見つけにくいことがその理由です。腹痛などの自覚症状が現れたときに多くは進行しています。

早期発見4つの戦略

すい臓がん 早期発見の戦略

 すい臓がんを早期発見するには戦略が必要です。「危険因子を知る」「1cm以下で見つける」「間接所見(がんが疑われる病変)を見逃さない」「検査を適切に組み合わせる」の4つです。

すい臓がんの危険因子

すい臓がんの危険因子

 血縁者にすい臓がんの人がいれば自分もすい臓がんになりやすいことがわかっています。特に血縁者2人以上がすい臓がんである場合を「家族性」といい、発症リスクは約7倍です。糖尿病が急に悪化したり発症したりした場合には、すい臓がんの可能性を考えます。慢性すい炎の人はすい臓がんを発症するリスクが約12倍です。肥満、喫煙、大量飲酒も危険因子です。

がんを1cm以下で見つける

 すい臓がんの長期生存には、がんをごく小さい段階で発見することが必要です。特に1cm以下で発見できれば5年生存率は80%と高くなります。1cm〜2cmでは50%です。

間接所見を見逃さない

間接所見を見逃さない

 すい臓がんができると、ごく小さい段階から「主すい管の拡張」または「すいのう胞」という病変が現れることがあります。これらを「間接所見」といいます。主すい管の拡張とは、すい液が分泌されるすい管の幹に当る部分が拡張することです。すいのう胞とは、すい液などのたまった袋がすい臓の中にできるものです。

腹部超音波検査

腹部超音波検査

 間接所見を見つけるには腹部超音波検査が有効です。おなかの上から超音波を当てる簡単な検査で多くの医療機関で受けられます。この検査で小さいがんを見つけるのは難しいのですが、「主すい管の拡張」や「すいのう胞」なら比較的見つけやすいのです。

超音波内視鏡検査

超音波内視鏡検査
組織の採取

 間接所見などですい臓がんが疑われたら、精密な検査を受けます。その1つが超音波内視鏡検査です。内視鏡を胃まで挿入し、超音波を発生させてすい臓を詳しく観察する検査です。1cm以下のがんを発見できることがあります。さらに組織を採取するなどして、がんを早期診断します。

※2017年6月現在の情報です。

☆ 「すい臓の病気 徹底解説」に関する詳しい内容については、きょうの健康テキスト6月号に掲載されています。
きょうの健康テキスト6月号