2017年06月07日(水)放送

今さら聞けない!歯と口の健康情報「口内炎」

原因別 口内炎のタイプ

口内炎一覧

 ほお、歯ぐき、舌、のどの奥など、口の中に起きる炎症を全て「口内炎」と言いますが、その原因はさまざまです。代表的な物が以下の4つです。

物理的刺激による口内炎
入れ歯や矯正装置などに口の中が当たって炎症を起こすものです。
ほおを噛んだりやけどをしたりしたときにできるのもこのタイプです。
カンジダ菌による口内炎
体に住み着いているカンジダ菌という真菌が原因です。
免疫が下がったり、口が乾燥したりすると炎症を起こすことがあります。
アレルギーによる口内炎
歯の詰め物、かぶせものや、入れ歯の金属などによって起こります。
一般的にみられる口内炎
ストレスや栄養の偏りが原因ではないか、と考えられていますが、実は原因はよく分かっていません。特に外からの物理的刺激がなくても起こります。

カンジダ菌による口内炎に注意!

 中でも注意が必要なのが、カンジダ菌による口内炎です。カンジダ菌による炎症には2種類あります。白くなるタイプと赤くなるタイプです。2種が混在する場合もあります。特に赤くなる場合は、しゃく熱感ヒリヒリ感などがあり、痛みが出ます。舌に炎症が起き、粘膜の奥の方まで炎症が進行すると、治療後も痛み味覚障害を起こすことがあります。広い範囲に炎症が出た場合や2週間以上炎症が続く場合は、カンジダ菌による口内炎の可能性があるので医療機関を受診しましょう。
 また、口内炎の薬のなかには、ステロイドが入っているものもありますが、カンジダ菌による口内炎にステロイドを処方することは禁忌です。使用した場合は悪化するので、使用しません。

口内炎の治療

治療
口内炎の薬実物

 原因がはっきりしている場合は原因を除去します。

物理的刺激による口内炎
入れ歯や矯正器具などが原因の場合は、口の中とあたらないように、器具の調整を行います。
カンジダ菌による口内炎
カンジダ菌に効く抗真菌薬を処方します。
アレルギーによる口内炎
入れ歯や歯のかぶせものの金属が原因の場合、金属を使用しない器具に変えます。
原因が特定できない場合
痛みや炎症を和らげたり、患部をカバーしたりするための薬を使います(写真①)。具体的には、患部に直接貼り付ける貼付剤[ちょうふざい]、患部が複数ある場合に塗る軟こう、薬をふきつけて使用する噴霧剤、そして消炎剤や殺菌剤入りのトローチなどがあります。こうした薬は、原因が特定できる場合でも使用することがあります。中にはステロイドが入っている薬がありますが、これはカンジダ菌による口内炎には絶対に処方しません。

口内炎を予防するには

予防
入れ歯磨き方

 原因がはっきりしている口内炎は、自分で予防することができます。

物理的刺激による口内炎・アレルギーによる口内炎
矯正器具、詰め物や入れ歯などを、きちんと調整をして口に合った物を使いましょう。
カンジダ菌による口内炎
入れ歯をしている場合は、入れ歯カンジダ菌が繁殖しやすいと言われています。

 就寝時に洗浄液につける、毎食後ブラシで汚れを落とすなど、入れ歯を清潔に保つことが重要です。ブラシで磨く場合は、流水下で行い、優しく洗います。かたい歯ブラシやゴシゴシ洗いは入れ歯を傷つけてしまうので避けましょう。

口内炎と間違えやすい「口腔[こうくう]がん」 

口腔がんの特徴

 口の中にできるがんを「口腔[こうくう]がん」といいます。全てのがんのうち1%くらいと推測されており、症例が少ない病気です。
 口腔がん口内炎は全くの別物ですが、口の中にできたがんを口内炎だと思って放置してしまうことがあるので注意が必要です。

 口腔がんの特徴は

口内炎のように、自然に治癒することがないこと
②赤い部分と白い部分が混在していること
③硬く、でこぼこしていること

が挙げられます。舌の裏側や歯ぐきや上あごにできることもあります。上記の症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

※2017年6月現在の情報です。

今さら聞けない!歯と口の健康情報「口内炎」の詳しい内容については、きょうの健康テキスト6月号に掲載されています。
きょうの健康テキスト6月号