2017年04月19日(水)放送

うつ病 信頼できる最新治療「子どものうつ病」

ガイドライン改訂

 2016年に「うつ病治療ガイドライン」が改訂され、新たに子どものうつ病についての項目が追加。子ども特有の症状や最新の治療法などが記載されました。ここでいう、子どもとは、6歳から18歳を指します。

子どものうつ病とは

症状

 特に思春期以降の子どものうつでは、大人とは違った特有の症状がでることがあります。まず、大人のうつ病では憂うつな気分になることが多いですが、子どもはイライラして怒りっぽくなることがあります。また、大人は不眠が多いですが子どもは過眠になったり、大人は食欲が低下することが多いですが、子どもは過食になることがあります。
 子どものうつ病の診断では、こうした子ども特有の症状を考慮します。また、表現が未発達の場合があるので、学校や家族など第3者からの情報が必要になる場合もあります。

子どものうつ病が疑われたら

子どものうつ病が疑われたら

 子どものうつ病が疑われた場合、子ども向けの精神科「児童思春期精神科」を受診することが理想です。しかし、現実的にはまだ数が多くありません。
 そこでまずは、かかりつけの小児科で相談するのも良いでしょう。体の不調が無いか調べた上で、専門医を紹介してもらえる場合があります。
 また、養護教諭(保健室の先生)やスクールカウンセラーを利用するのも良いでしょう。

子どものうつ病の治療

治療

 子どものうつ病の治療は軽症の場合、本人や家族に病気の情報を与える「心理教育」、家族や学校などにアプローチして心と体が休める環境を作る「環境調整」、患者さんの気持ちを聞き、理解し共感する「支持的介入」、患者さんを見守る「家族へのサポート」を行います。
 中等症・重症の場合はこれに加えて「薬物療法」と、考え方や行動を変えていくより専門的な治療、「認知行動療法」を行う場合があります。「薬物療法」は大人の治療法と大きく異なるので注意が必要です。

 三環系・四環系の薬は、子どもには効果がないことが分かっています。
 子どもに効くとされているのは、一部のSSRIで、海外では有効性が報告されています。
 日本では、子どもに対しての安全性と有効性が検証されていません。メリットとデメリットを担当医と相談してから使用を検討しましょう。

家庭で心がけること

本人が心がけること

 病院での治療と共に家庭でできることもあります。
 毎日決まった時間に寝て起き、三食きちんと食べて間食を減らすなど、生活リズムを改善しましょう。また、一定の運動も効果があります。
 家族ができることもあります。まずは、本人と一緒に病気や治療の理解を深めましょう。過食の症状に対しては家に甘いものを置かないなど協力できることがあります。
 また、「どうして?」「なんで?」という問いは、子どもを追い詰めてしまいます。親が聞きたいことを聞くのではなく、子どもが聞いて欲しいことを聞いてあげましょう。

※2017年4月現在の情報です。

「うつ病 信頼できる最新治療」の詳しい内容については、きょうの健康テキスト4月号に掲載されています。
きょうの健康テキスト4月号