2017年03月07日(火)放送

こうして骨を守る 骨粗しょう症の予防と治療「運動で骨を守る」

骨粗しょう症の治療

骨粗しょう症の治療

 骨粗しょう症の治療の目的は、「骨折を防ぐこと」にあります。そのためには、骨密度を増やして骨を丈夫にすることと、骨折の原因となる転倒をしない体づくりが大切になってきます。その方法として、運動食事の改善があります。治療の基本は、まず運動と食事を行って、必要な場合には、薬を使います。

運動の効果

 運動をすることで骨密度が上がることが知られています。運動介入による骨密度増加は1%から3%と大きいものではありませんが、続けることで骨密度の減少を防いで骨を守る大きな効果があります。また、運動は転倒予防の効果があり、いろいろな運動を習慣的に続けることで転倒が減ることがわかっています。

骨や転倒予防によい運動

骨や転倒予防によい運動

 骨を守る運動は、衝撃や負荷の大きい運動です。例えば、ジャンプがその一つ。閉経前の女性において1日50回のジャンプにより骨密度が増強したと報告されています。しかし、高齢の方の場合は、ジャンプを行うと腰や膝を痛める可能性があるので注意が必要です。高齢者にもおすすめなのは、背筋運動片脚立ちスクワットです。

高齢者にもおすすめ!「背筋運動」

 高齢の方でも行いやすい、骨を守る運動があります。「背筋運動」は加齢に伴う腰椎の骨密度の低下を抑制し、背骨の骨折の発生を減らします。また、姿勢がよくなるので転倒しにくくなります。

【背筋運動】
背筋運動
① まずうつぶせに寝て、クッションなどをおなかに入れる。
(ポイント)おへその下あたりがクッションの真ん中に来るようにしてください。
② 両手を腰に置いて、背筋の力で胸が少し浮くくらい上体を持ち上げ、10秒間維持。
③ 元に戻る。
【回数】
 1日5回を2~3セット

高齢者にもおすすめ!「片脚立ち」

 「片脚立ち」は歩行の安定性が増すため、転倒予防になります。また、立った脚の付け根《大腿骨頸部[だいたいこつけいぶ]》に荷重負荷が強くかかるため、骨密度が上がることが報告されています。
 この運動は、倒れそうになったらすぐにつかめるような机や手すりの横で行ってください。

【片脚立ち】
片脚立ち①
① 片方の脚を、5~10cm程度上げて、反対側の脚で1分間立つ。
② 1分間立ったら、反対側も同様に行う。
片脚立ち②
【回数】
 左右1分間ずつを1日1セット~3セット
【おすすめの運動法】
 歯みがきをしながら行うのがおすすめです。上の歯を磨くときは右足、下の歯を磨くときは左足といったように、日常の生活にうまく組み込むことが運動の継続につながります。

高齢者にもおすすめ!「スクワット」

 「スクワット」は、膝を伸展させる太ももの筋肉(大腿四頭筋)だけでなく、股関節の伸展に必要なお尻の筋肉(大殿筋)や太ももの裏の筋肉(ハムストリング)にも力が入るためトレーニング効果が高い運動です。

【スクワット】
スクワット①
スクワット②
① 両脚を肩幅より少し広げて、30度ほど外側に開く。
② 腰を後ろに引くように5秒間かけて膝を曲げる。
(ポイント)膝がつま先よりも出ないようにする。つま先より前に膝が出ると膝を痛めるので注意。
③ 5秒間かけて元に戻る。
【おすすめの運動法】
 「大きな古時計」のメロディーで下記の歌詞を歌いながら行うと、運動のスピードを一定に保つことができるだけでなく、楽しみながら運動を続けることができます。
大きな古時計
(歌詞は石橋英明さんが作成)
♪ 腰を引いて ひざ曲げて ゆっくり しゃがみこもう
前かがみに なるのはいいよ 手の位置は お好み

大殿筋 ハムストリング 大腿(だいたい)四頭筋
そして前脛(けい)骨筋(※) みんな鍛えられる

立ち上がる力だ スクワット スクワット
階段昇降  スクワット スクワット

いつも 使う 脚の力 毎日鍛えよう
※すねの前側の筋肉
【回数】
5回~15回を1日2~3セット

※2017年3月現在の情報です。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト3月号に掲載されています。
きょうの健康テキスト3月号