2016年11月24日(木)放送

からだに潜む ヘルペスウイルス

ヘルペスウイルスとは

ヘルペスウイルスしくみ

 ヘルペスウイルスは、一度感染すると、症状が治まっても体内に住み続けるのが特徴です。
 人に感染するヘルペスウイルスは8種類あります。中でも、「単純ヘルペスウイルス1型」「単純ヘルペスウイルス2型」「水痘・帯状疱疹[ほうしん]ウイルス」は、一度感染すると神経節という神経の集まる神経節に潜み、再発の際に水ぶくれを作ります。
 単純ヘルペスウイルス1型が起こす病気の代表的なものとして、唇の周りに水ぶくれを発症する「口唇ヘルペス」などがあります。一方、単純ヘルペスウイルス2型の起こす代表的な病気は、性器に水ぶくれを発症する「性器ヘルペス」です。主に性器やでん部など下半身に発症し、再発の頻度は高く、男性で1年に12回程度 女性で7回程度です。

単純ヘルペスウイルスの感染経路

感染経路

 単純ヘルペスウイルスは感染力の強いウイルスです。
 感染経路は大きくわけて2つあります。水ぶくれなどの症状がある人からの「接触感染」とウイルスがついた「物を介した感染」です。
 1型は、接触感染ではほおずり、キスなど、物を介した感染では食器、タオルなど。
 2型は接触感染の多くは性行為で、物を介した感染ではタオルなどが原因で感染します。

再発の予防

再発を防ぐには

 ヘルペスウイルスは、免疫力が下がっていると再発しやすいウイルスです。ですから、普段から疲れストレスを溜めないようにしましょう。また、紫外線は皮膚の免疫力を下げてしまうので、紫外線を避けるように心がけましょう。例えば、屋外でスポーツをして紫外線を浴びると症状が再発しやすい、と分かっている人は、あらかじめ紫外線対策をすると良いでしょう。また、肌荒れ、皮膚炎のある人は普段からスキンケアを心がけるようにしましょう。

抗ヘルペスウイルス薬による治療

抗ヘルペスウイルス薬
再発抑制療法

 単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型を発症した場合には抗ヘルペスウイルス薬を使用します。この薬は、ヘルペスウイルスの増殖を抑える薬で、水痘・帯状疱疹ウイルスにも効きます。
 抗ヘルペスウイルス薬は発症時期や症状によってのみ薬、ぬり薬、点滴を使い分けます。
 のみ薬は「バラシクロビル」と「ファムシクロビル」、ぬり薬と点滴は「アシクロビル」と「ビダラビン」を使用します。治療の中心は飲み薬です。体内のウイルスにも効くため、ウイルスの増殖が盛んな初期に用いると効果的です。塗り薬は、皮膚に出てきたウイルスに効果があるので、治りかけのときや軽症のときに使用します。点滴は、発熱した場合やただれ・痛みが激しい場合など、すぐに効果が出て欲しいときに使用します。
 また、性器にヘルペスを年に6回以上再発する人には「再発抑制療法」という治療法があります。これは、ヘルペスウイルスによる症状が出ていない日も、毎日通常量の半分の抗ヘルペスウイルス薬を服用して、あらかじめウイルスの再発を防ぐ治療法です。

※2016年11月現在の情報です。

からだに潜むヘルペスウイルスの詳しい内容については、きょうの健康テキスト11月号に掲載されています。
きょうの健康テキスト11月号