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2012年07月18日(水)放送

つらい皮膚の病 乾癬(かんせん) 新治療法

乾癬とは

乾癬は慢性的な皮膚の病気で、「皮膚が赤く盛り上がり、表面にふけのような白い粉(鱗屑=りんせつ)ができて剥がれ落ちる」という特徴があります。一般に、最初に頭、その後、肘、尻、膝などに多く現れます。皮膚の症状は、物が当たる、こすれるなどの物理的な刺激によって起こり、強いかゆみを伴うこともあれば、かゆみがないこともあります。人に感染する病気ではありません。
通常の皮膚は約45日間のサイクルで新陳代謝をしますが、乾癬を起こした皮膚ではそのサイクルが4~5日間に短縮され、角質層がきちんとつくられない状態になっています。また、表皮や真皮に、免疫細胞の1種である「特殊なTリンパ球」と「TNF-α」が異常に増加しています。本来は体を守る働きを持つこれらが免疫の異常に関係し、乾癬の症状を引き起こすと考えられています。

乾癬の種類と原因

乾癬はいくつかの種類に分けられます。尋常性乾癬が最も多く、患者さんの約9割を占めます。そのほか、かぜや扁桃炎が起きたあとに小さな水滴程度の症状が多数現れる滴状乾癬、関節の腫れ・痛み・変形を伴う関節症性乾癬、重症のタイプとしては、全身に赤く広がり発熱・けん怠感などを伴う乾癬性紅皮症、発疹がうみを持ち、高熱・けん怠感などを伴うのう胞性乾癬があります。
乾癬は、乾癬になりやすい体質に、さまざまな要因が加わることで起こると考えられています。要因としては「仕事や家庭でのストレス」「不規則な生活」のほか、「喫煙」「偏った食生活」「かぜなどの感染症」「薬剤の使用」があげられます。また、症状が悪化する要因の7~8割はストレスだと言われています。

基本治療と新しい治療

乾癬の基本治療は、ステロイド外用薬・ビタミンD3外用薬といった塗り薬、皮膚症状が強い場合に使われるのみ薬、紫外線を用いる光線療法の3つです。乾癬は最初に基本治療を行うのが原則で、「基本治療で十分な効果が得られなかった」「副作用でのみ薬を使えない」「重症である」などの場合に、生物学的製剤を使った治療が行われます。2012年5月現在、日本で乾癬の治療に使われるのは「インフリキシマブ」「アダリムマブ」「ウステキヌマブ」の3つです。
症状の悪化を防ぐためには、日常生活に注意することも大切です。「刺激の少ない衣服を選ぶ」「毎日入浴し清潔を保つ」「バランスのよい食事を心がける」「日光の紫外線を適度に浴びる」といったことを心がけましょう。