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2012年05月15日(火)放送

ストレスが原因?胃と食道の病気「機能性ディスペプシア」

機能性ディスペプシアとは

みぞおちを中心とした痛みや胃もたれ、膨満感など、上腹部に症状があるにもかかわらず、内視鏡などを使って胃や十二指腸の検査をしても異常が見られないという病気を機能性ディスペプシアと言います。これまでは慢性胃炎とされてきましたが、炎症がないことからこのように呼ばれるようになりました。つらい症状が長く続くため、「仕事がはかどらない」「集中力が続かない」「食事がおいしくない、楽しくない」など、生活の質を大きく低下させてしまいます。

症状と原因

代表的な症状は、「少量の食事ですぐ満腹になる」「食後、いつまでも胃の中に食べ物が残っているような膨満感がある」「みぞおちの辺りが痛い」「胃が焼けるような感じがする」などです。医療機関を受診し、検査を受けて"異常なし"と言われても、このうち1つでも当てはまり、症状が週に1~2回以上慢性的に続く場合は、機能性ディスペプシアである可能性が高いと考えられます。
胃に炎症がないのに症状が現れるのは、胃の働き(機能)に異常が生じているためです。胃の上部が膨らみにくくなったり、蠕動(ぜんどう)運動が悪くなり食べ物が十二指腸へ運ばれるのに時間がかかったりする「胃の働きの異常」のほか、「胃酸過多」「知覚過敏」などが原因と考えられています。またこうした機能の異常は、ストレスと密接につながりあっていることがわかっています。

治療

治療では、薬物療法、心療内科的治療、生活指導の3つが大きな柱です。薬物療法では、問診で症状を聞きながら、胃の運動機能改善薬、漢方薬、胃酸分泌抑制薬、抗不安薬などから患者さんに合った薬が選択されます。心療内科的な治療では、「ストレスが胃の症状の鍵になっている」という考えに基づき、認知行動療法などの治療が行われます。ストレスと上手につきあうことで、知覚過敏や胃の働きをコントロールして、症状を軽くしていくことを目指します。また、胃の働きは自律神経の影響を受けやすいので、食事・運動・睡眠などの生活習慣を見直すことも欠かせません。胃の辺りにいつも不快感のある人は、諦めずに病気だと認識して消化器内科や内科を受診してみましょう。