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2012年03月12日(月)放送

漢方で対処!慢性の痛み「冷えをとって腰痛・関節痛を解消」

漢方による痛みの治療

腰痛や関節痛の場合、西洋医学の治療では、炎症に対する薬(非ステロイド性抗炎症薬)が中心となっています。一方漢方では、痛みを起こす要素に「冷え」「むくみ」「血流障害」「体力低下」「ストレス」「炎症(熱)」の6つがあると考え、これらに働きかけて全身状態のバランスを整えます。これらの要素は互いに影響し合っており、特に冷え・むくみ・血流障害が重なり合うと、痛みが慢性化して治りにくくなります。そのため漢方では、慢性の痛み、特に腰痛に対しては、冷えを中心に6つの要素をあわせて改善していきます。
慢性的な痛みの治療に漢方が向くのは、「検査を受けても原因がわからない」「体力に不安がある」などの場合です。漢方治療を受ける前に西洋医学的な診断を受けて、手術などの治療が必要ないことを確認することが大切です。

高齢者の腰痛に八味地黄丸

高齢者の腰痛の場合、八味地黄丸(はちみじおうがん)がよく使われます。八味地黄丸は、体力を補う作用のある「地黄」「山茱萸(さんしゅゆ)」「山薬(さんやく)」のほか、「沢瀉(たくしゃ)」「茯苓(ぶくりょう)」「牡丹皮(ぼたんぴ)」、体を温める作用のある「桂皮(けいひ)」「附子(ぶし)」から成り、主に冷えと体力低下を改善する漢方です。近年では煎じる手間のかからないエキス剤が普及しています。効果はすぐに現れることもありますが、時間をかけて徐々に現れることも多くあります。一般に効果が高いとされる漢方薬も、人によって効果がみられないこともあります。その場合には別の要素に働きかけるものに変更するなど、試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ改善を促していきます。

神経痛や関節痛に使われる漢方

腰だけではなく、神経に沿うように脚も痛む神経痛の場合、血流をよくして冷えとむくみを改善する桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)がよく使われます。この薬は「桂皮」「芍薬(しゃくやく)」「茯苓」「大棗(たいそう)」「生姜(しょうきょう)」「甘草(かんぞう)」「朮」「附子」から成り、関節痛にも効果があります。そのほか、膝が腫れて痛む場合には、水分代謝を調整してむくみを改善する防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)が使われます。