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2011年12月06日(火)放送

変わる脳梗塞治療「ここまで血栓はとりのぞける」

スピードある対応で後遺症を軽減

以前は、脳梗塞の発症後、適切な治療法がないため、重い後遺症が残ることが多くありました。しかし現在はt-PA(ティーピーエー)という血栓を溶かす効果のある薬が登場したことで、スピードある対応ができれば、血栓を取り除いて後遺症を軽減することもできるようになってきました。
ただし、t-PAの治療を受けるためには「発症後3時間以内であること」
「脳出血のリスクに当てはまることがないこと」という条件があります。医療機関での検査と診断には1時間ほどかかるため、その時間を考慮すると、発症後2時間以内には専門の医療機関に到着していることが必要となります。

t-PA治療が受けられないとき

最近、t-PAが効かなかったり、t-PA治療を受けられない患者さんは、発症後8時間以内であれば、血栓除去療法が受けられるようになりました。これは、マイクロカテーテルの先端からきわめて細いワイヤーを伸ばして血栓に挿入し、抜きとる方法です。血栓を掃除機のようにマイクロカテーテルの中に吸引して回収する方法も登場しています。
血栓除去療法は、複雑な装置を操作するため、高度な技術を要するので、現在のところ、治療を受けられる医療機関は一部に限られています。しかし、この治療法が登場したことで、脳梗塞治療の選択肢は広がりました。今後はt-PAの適用時間の拡大や新しいタイプの薬の開発などで、さらに治療の選択肢が広がることが期待されています。

顔・腕・言葉で救急車

血栓を取り除くためには、スピードある対応が重要です。そのためには、脳梗塞の症状に早く気づくことが大切です。万一に備えて「顔・腕・言葉で救急車」をしっかりと覚えておきましょう。顔は「片側がゆがんでいないか」、腕は「片方がだらりと垂れさがらないか」、言葉は「ろれつが回らなくなっていないか、簡単な文章が出てこなくなっていないか」を確認します。これらの症状が突然起こった場合には、すぐに救急車を呼んでください。