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2011年11月03日(木)放送

組み合わせが大切 腰痛対策「脳を鍛えて痛みを軽減」

慢性化した腰痛の運動療法

一般的な腰痛対策の運動では、腹筋や背筋を鍛えるトレーニングを行うことが多くあります。これは腰回りの筋力が低下して腰痛が生じているような場合にはたいへん効果的です。しかし、体の問題に加え、心や社会状況・環境の問題が要因となって慢性化した腰痛には、"脳を鍛える運動"を行うことが、心や脳にもよい影響を与え、腰痛を改善させることがわかってきました。慢性化した腰痛のある人は、動くことに強い不安や恐れがあり、体を動かさずにいることが多くあります。しかし、体を動かさないでいると、神経が過敏になって、かえって痛みを感じやすくなるという"痛みの悪循環"が起こります。改善するためには、適度な運動によって脳にさまざまな刺激を送ることが重要です。

運動の効果

慢性的に痛みのある患者さんを、歩行などの軽い運動を1週間に3~5日行うグループと行わないグループに分け、痛みの変化を比較したところ、運動を行ったグループでは1か月後には痛みの強さが大幅に軽減しました。一方、運動を行わなかったグループでは、6か月経過しても痛みの強さにほとんど変化はありませんでした。運動を行ったグループでは、その後も痛みに対して感受性の低い状態が続いて"痛みの悪循環"が改善されたことが確認できました。運動によって活動性も上がり、ほかの病気の対策にもよいという結果も出ています。

おすすめの運動

慢性化した腰痛のある人では、脳の広範囲の部分で痛みの処理が行われています。"脳を鍛える運動"には、それを本来の状態に戻し、痛みを感じにくくする作用があります。脳を鍛えるには強度の運動は必要ありません。「いつでも・誰でも・どこでも」できるような運動を行います。大切なことは、運動だけに集中することです。また、回数を行うよりも、続けて行うことが大切です。

注意
※「発熱」「排尿や排便時の違和感」がある人は受診して腰痛の原因を調べる。
※心臓などに持病のある人は、運動を行ってよいか事前に医師に相談を。

【ゴルフボール回し】 ※ 手に意識を集中させることで脳を鍛える
利き手とは反対側の手でゴルフボールを2つ持ち、手のひらで指だけを使ってゴルフボールを反時計回りに5~10回回す。利き手に変え、時計回りに5~10回回す。各手のひらで反対回しも同様に行う。

【スイング運動】 ※ 腰の動かし方や力の入れ方に意識を集中させる
新聞紙や大きめの紙を丸め、細長い筒をつくる。まっすぐに立って筒を両手でつかみ、ゆっくりとななめ上にスイングする。体に沿うようにして筒を下ろし、反対方向に上げる。このとき、腕だけで振らずに腰を使いながら行うことが大切。元に戻し、5~10回繰り返す。

【ウオーキング】 ※ 歩く姿勢に意識を集中させることで脳を鍛える
「背筋と腹筋に力を入れる」「腕は軽く振る」「お尻を突き出さない」「一定の歩幅を保つ」というポイントを、頭の中で繰り返し確認しながら行うこと。重心がまっすぐになるように、腹筋と背筋を使って行う。1日15分程度を目安に。