2017年07月29日(土)放送

脳梗塞になったとき

脳梗塞とは?

スタジオの様子

脳梗塞とは脳の血管に血栓がつまることによって、つまった先の細胞が死んでしまう病気です。死んでしまう細胞の場所によって、手足のまひ、意識障害、言語障害などの症状があらわれます。
脳梗塞の年間の発症数は、およそ20万と推定され、毎年6万人以上が、脳梗塞が原因で亡くなっています。
脳梗塞の原因のひとつは「心房細動」です。心房細動とは、心臓の心房が細かく震えるようになる不整脈で、心房の中で血液がよどんで血液が固まりやすくなり、血栓ができます。その血栓が血流に乗って脳に運ばれると、脳の血管をつまらせて脳梗塞を引き起こすのです。心房細動による血栓は大きいものが多く、脳の太い血管をつまらせるため、重症になりやすいといわれています。
もう一つの原因が「動脈硬化」です。動脈硬化が進行すると、血管の壁にコレステロールなどがたまった膨らみができます。その結果血管が狭くなってその部分に血栓ができやすくなり、血栓が脳に運ばれて詰まり、脳梗塞になります。

こんな症状が出たら要注意!

こんな症状が出たら要注意

① 体の片側に力が入らない うまく動かせない
体の左右どちらか片側の感覚が鈍くなったりしびれが出たりする
② ろれつがまわらない
言葉がうまく出てこない
③ 視野が半分欠けて見えなくなる
片方の目がかすむ
④ 力は入るが、立ったり歩いたりできない
⑤ ものが二重に見える
⑥ 顔面にまひが出る

これらの症状が一つでもあれば、すぐに専門の医療機関へ行きましょう。

脳梗塞になった人への対処法

  • ● すぐに救急車を呼ぶ
  • ● 体を揺すらない 安静にして寝かせる
    (吐いたもので窒息する危険があるので、寝かせるときは横向きに)
  • ● 頭に枕を使わない
    (枕を使うと、あごが下がって気道をふさいでしまうため)
  • ● ネクタイ・ベルトなど体を締め付けているものはゆるめる
  • ● 水を飲ませてはいけない
    (水が気管に入り肺炎を起こすおそれがある)
  • ● 呼びかけても反応がない場合、いびきをかいている場合は、重症の可能性
    (動かさずに救急隊員の到着を待つ)

脳梗塞治療のチョイス① t-PA静注療法

「t-PA」とは、血栓を溶かす薬で、点滴で投薬します。この治療は、発症から4.5時間以内に行う必要があります。遅くなればなるほど再開通率が低くなり、また、ダメージを受ける脳細胞の範囲が広くなってしまいます。さらに、血管が詰まってから時間がたつほど、その先の血管の壁がもろくなり、血栓が溶けて血流が再開した時に脳出血を起こす危険が高まります。

脳梗塞治療のチョイス② 血管内治療

血管内治療とは、カテーテルと呼ばれる医療用の管を足の付け根の動脈から入れ血栓がつまっている部分まで送り込み、直接血栓を除去する治療法です。発症から8時間以内であれば行うことができます。

TIA 過性脳虚血発作[いっかせいのうきょけつほっさ]とは

血栓が一時的に脳の血管につまる状態です。症状がおきてから数分から長くても24時間以内に症状が消えます。主な症状は、上記脳梗塞と同じです。TIAのあと6人に1人が3か月以内に脳梗塞になっており、しかもその半数がTIAの48時間以内に発症しています。
症状が治まったからとそのままにせずに、医療機関ですぐに検査を受けましょう。

けい動脈狭さく症治療のチョイス:けい動脈ステント留置術

けい動脈狭さく症は、けい動脈の一部が動脈硬化によって膨らみ、狭くなってしまう病気です。
けい動脈が狭くなると、脳への血流が少なくなるとともに、狭くなった部分に血栓ができやすくなり、その血栓が脳の血管に運ばれて脳梗塞を引き起こすことがあります。
再び脳梗塞を起こさないために、「けい動脈ステント留置術」という狭くなったけい動脈を広げる治療が行われます。また、血栓ができないようにするために、血を固まりにくくする「抗血小板薬」も服用します。