2016年04月23日(土)放送

腰痛対策の新常識!

腰痛の原因とは?

腰痛

最近明らかになった長引く腰痛の原因、そのキーワードは「恐怖」と「借金」。

■ 恐怖とは?「恐怖回避思考」
「また痛みが出るんじゃないか」という不安が、腰痛を長期化・悪化させることがわかってきました。「痛みに対する不安」から、腰をかばって「コルセットの常用」など「過度の安静」状態が続くと、しだいに腰周辺の血流が悪くなり、さらには脳が痛みを抑える機能が低下します。
その結果、「痛みが激化」し「さらなる不安を感じる」という悪循環を招いていたのです。
■ 借金とは?「随核[ずいかく]のズレ」
背骨と背骨の間には「椎間板[ついかんばん]」というクッションがありますが、その椎間板の中心部には「随核」という組織があります。この随核は、椎間板の中で前後左右に動き、前かがみの動作によって腰に負担がかかると、背中側へズレていきます。この「随核のズレ」が借金です。
ズレが大きくなり椎間板の外側が傷つくと「ぎっくり腰」、随核が飛び出てしまうと「椎間板ヘルニア」になってしまいます。

腰痛対策のチョイス① これだけ体操

腰痛対策の体操

■ これだけ体操
前かがみの動作で後ろにズレた随核を元の位置にもどす体操です。
① 足を肩幅に開いて立つ
② 手をおしりにしっかり当てる
③ 骨盤を手で押し込む
④ 息をはきながら3秒そらして、ゆっくりもどす
体をそらすときは、あごを引いて、ひざを曲げないようにするのがポイントです。
腰に負担がかかる前、かかった後など、気になったときにやるだけでOKです。
■ これだけ体操 左右チェック編
随核の左右のズレに効果のある体操です。
① 肩の高さで壁に腕をつけて安定させる
② 壁から足までの距離を、壁から肩までの2倍程度とる
③ 手を腰に当てて、「く」の字になるように押しこむ
④ 左右やりづらい方をチェックする
⑤ やりづらかった方で5秒×5回
⑥ 仕上げに「これだけ体操」を1回
猫背にならないようにするのがポイントです。2~3日に1回でOKです。
・ 注意点
「これだけ体操」をして、お尻から太ももにかけて痛みやしびれを感じる場合、体操後も10秒以上痛みが続く方場合は、別の病気が潜んでいる可能性がありますので、体操を中止して医療機関を受診してください。

腰痛対策のチョイス② 「負担軽減ワザ」

日常生活の動作のほとんどが腰に負担がかかる「前かがみ動作」です。でも、ちょっとした工夫で負担を軽減させる方法があったんです。

  • くしゃみをするとき→「机に手をつく」
    周囲に机がない場合も、壁や、自分のひざに手をつくことで、負担を減らすことができます。
  • 重い荷物を持つとき→「まず物に近づいて、背筋を伸ばしながら持ち上げる」
  • 長時間の立ち仕事→「片足を台にのせる」
    台の高さは低い物を使う、左右はときどき入れ替えることがポイントです。
  • 靴下をはくとき→「壁におしりをつけてはく」

腰痛対策のチョイス③ 「ハリ胸&プリけつ」

スタジオの様子

前かがみ動作全般の負担を減らすポイントは、「骨盤を前傾させること」。正しい骨盤の感覚を意識づけする方法が「ハリ胸&プリけつ」です。

■ 「ハリ胸&プリけつ」
① 足を肩幅に開いて立つ
② 小さく「前へならえ」のポーズ
③ 手のひらを上に向けて胸をしっかり開く
④ おしりをつきだして、前へかがむ
⑤ 手をおろす

最近注目されている腰痛の原因「上殿皮神経障害(おしり神経腰痛)」

人間の体には、左右の腰の内部からお尻の表面にかけて、「上殿皮[じょうでんひ]神経(おしり神経)」という細い神経が通っています。
加齢などが原因で腰の筋肉が緊張すると、このおしり神経が引っ張られます。このとき、「腸骨稜[ちょうこつりょう]」と呼ばれる骨盤の最も出た部分で神経が圧迫されることで、痛みやしびれを引き起こすと考えられています。
ところが、このおしり神経は直径2mmとごくごく細いため、CTやMRIなど画像検査ではうつりません。そのため、これまでは原因不明の腰痛だと考えられてきました。「上殿皮神経障害」は近年、認知が広がりつつある病気なので、診断、治療を行える医療機関はまだ少ないのが現状です。
治療のチョイスは「上殿皮神経ブロック」の注射です。 「上殿皮神経ブロック」とは、この上殿皮神経が引っ張られた部分に麻酔を注射する治療法。過敏になっていた神経がおさまり、症状が緩和します