発症しても早期発見を!心不全の予防と検査

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セルフケア・対処 心不全 息切れがする・息苦しい

心不全は予防できる

心不全では心臓の働きが徐々に低下し、最終的には死に到ることが多くなります。しかし心不全は予防できます。また予防すべきです。

原因の病気を治療することが心不全の予防

原因の病気を治療することが心不全の予防

心不全には4つのステージがあります。心不全を発症すればステージCです。ステージAとBは発症する前の予備群と言えます。心不全の予防とは、主に、ステージAやBからステージCに進行させないことです。

ステージAは高血圧、糖尿病、動脈硬化など心不全の危険因子がある段階です。これらを確実に治療することが心不全の予防になります。
ステージBは心肥大や心拍出量低下など心臓の働きに異常が現れてきた段階です。心筋梗塞、弁膜症、心筋症、不整脈などさまざまな心臓病を発症している場合もステージBです。こうした異常や病気に気づき治療することが心不全の予防です。これらを放置すると、いよいよ息切れやむくみなどの症状が現れ、ステージCに進行してしまいます。

生活上の注意点

生活上の注意点

心不全を予防するため、ステージAやBの段階から生活上で注意したいことがあります。減塩、肥満解消、適度な運動、禁煙、節酒、ストレス軽減などです。

いずれも高血圧や心臓病を改善させて心不全を予防します。減塩が必要なのは、食塩を摂り過ぎると血液の量が増えて心臓に負担がかかるためです。減塩は高血圧の治療としても重要です。適度な運動は、ウォーキングなどの有酸素運動を1日30分以上、週3日以上行うことが目安です。

心不全の自覚症状を知って、早期発見を

心不全の自覚症状

もし心不全を発症しても、早期発見することが大切です。そしてすぐに治療を開始し、心不全の進行をできるだけ抑えます。これも広い意味で心不全の予防です。

心不全の早期発見には、まず自覚症状を知って見逃さないようにしましょう。息切れ、むくみが代表的です。そのほか体重増加、食欲不振、腹部膨満感、疲れやすい、低血圧、手足が冷たいなども現れます。

息切れの悪化

心不全の息切れは悪化していきます。最初は坂道や階段で息切れを感じる程度です。しかし次には平地を歩いても、最後には安静時にも息切れを起こすようになります。息切れが悪化しない段階で気づく必要があります。

むくみの特徴

心不全のむくみは、すね、足の甲、くるぶしの周囲などを指で押すと、くぼんでしばらく元に戻らないようなむくみです。また、むくみとともに体重が増加することがあります。週に2~3キロの増加もまれではありません。体重を日々チェックすることも早期発見につながります。

早期発見の検査とは

早期発見の検査とは

心不全の検査も早期発見には欠かせません。まず心電図や胸部X線、次にBNPや心エコーの検査を行うことが一般的です。CTやMRIでさらに詳しく調べることもあります。

胸部X線

上は胸部X線の画像です。正常の心不全では肺は黒く見えますが、心不全では軽度でも肺の一部が白っぽく見えます。うっ血した肺の血管が白く写っているためです。正常では細い血管はほとんど写りませんが、うっ血すると太くなって写るようになるのです。

BNP

BNPは、心臓に負担がかかると主に心室から分泌されるホルモンです。採血で検査でき、心不全の早期発見にも役立ちます。BNPの値(血中濃度)が40(pg/mL)以上だと「軽度の心不全」の可能性があります。100以上だと「心不全」の可能性があり、200以上だとその可能性が高くなります。

なお、心不全の検査では心エコーが最も重要と言えます。心不全を軽度の段階から発見できるほか、心不全の原因になった病気をつきとめたり、心不全の重症度や治療効果をの判定にも役立ちます。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年6月号に詳しく掲載されています。

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