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腰痛を改善する体操~腰痛予防・慢性腰痛・ぎっくり腰・腰椎椎間板ヘルニア
更新日
解説いただいた専門家
これだけ腰痛体操(腰痛3秒体操)
「これだけ腰痛体操(腰痛3秒体操)」は、「腰痛予防」、「慢性腰痛」、猫背姿勢や重たいものを持つ仕事などを原因とする「腰への負担で起こる腰痛」に効果が期待できます。また、「腰椎椎間板ヘルニア」の場合でも、お尻から脚にかけての痛みやしびれが強まらなければ、この体操で改善する場合があります。用途によって運動の回数が異なりますので、詳しくは、下記の【回数】をご覧ください。
【運動の注意点】
・お尻から太ももにかけて痛みやしびれが出た場合は運動を中止してください。
・腰部脊柱管狭窄(さく)症の症状がある人は行わないでください。
※動画で表示されている回数は「腰痛予防」の回数
- 脚は肩幅よりやや広めに平行に開く
- 両手を後ろに回し、腰に当てる。手首はズボンのベルトの位置。指先を下向き、お尻の方向に向け、両手の小指がそろうように。
- 息を吐きながら、手の平で骨盤を前に3秒押し込む(背中を反らすということではない)。ポイントは、つま先に重心を置き、押し込むときにひじを内側に寄せること。目線は斜め30~40度。ひざは曲げないように。
【回数】
・「腰痛予防」の場合 3秒×1~2回(できれば毎日)
・「慢性腰痛」「腰への負担で起こる腰痛」の場合 3秒×10回(できれば毎日)
・「腰椎椎間板ヘルニア」の場合 3秒×10回を1日2~3セット
腰以外の関節をやわらかくする体操
「慢性腰痛」や「腰への負担で起こる腰痛」を改善するには、腰以外の関節をやわらかくする体操も効果的です。胸椎、肩甲骨、骨盤、股関節といった腰以外の関節の可動域を広げることで、腰だけにかかっていた負担を、ほかの関節にも分散することができるので、腰痛も起こりにくくなると考えられます。
特に股関節周りの可動域を広げるには、「太もも」を伸ばすのがポイントです。
今回はその運動を2つご紹介します。
太もも裏伸ばし
- いすに浅めに座る(安定したいすを使ってください)。骨盤を立てて背筋を伸ばし、胸を張る。指を太ももの付け根に軽く置く。
- 左足を前に出し、足首を直角に曲げる。ひざは曲げないように。
- 胸を張ったまま前に倒れる。太ももの裏の筋肉(ハムストリング)が伸びたところで、10秒数える。
- 反対側も同様に行ってみて、きつい方の側の脚だけ毎日ストレッチする。
【回数】
・きつい側の脚だけ30秒×1回(できれば毎日)
太もも付け根伸ばし
- 片ひざをつき、もう片方の足を前に出す。ついたひざの足首は立てずに伸ばす。ひざが痛い場合は、クッションやタオルなどを下に敷く。この体勢がふらつく人は、横に頑丈ないすなどを置いて手をつく。
- 骨盤を前に押し込み、足の付け根の筋肉(腸腰筋)を伸ばして10秒数える。
- 反対の脚も試してみて、きつい方の脚だけ毎日ストレッチする。
【回数】
きつい側の脚だけ30秒×1回(できれば毎日)
ぎっくり腰を早く治すウラ技!ぎっくり腰体操
「ぎっくり腰体操」は、後ろにずれてしまった椎間板の髄核を、元に戻すイメージで行います。うつぶせになり腰を反らしていく体操ですが、反らしたときに、お尻・太ももではなく、腰に痛みが強くなった場合は、改善の兆候です。
また、腰椎椎間板ヘルニアの場合でも、お尻から脚にかけての痛みやしびれが強まらなければ、この体操で改善する場合があります。

【注意点】
・腰を元に戻したときに、腰の痛みが引かない場合は、運動を中止してください。
・お尻から太ももにかけて痛みやしびれが出た場合は、運動を中止してください。
・腰部脊柱管狭窄(さく)症の症状がある人は行わないでください。
※動画で表示されている回数は「ぎっくり腰」の回数
- 高めの枕を用意。枕の長い面が横になるように置き、その上に腹ばいになって上半身を枕の上に乗せる。
- この姿勢のまま深呼吸をし、気持ちを落ち着かせる。
- ひじを立てて上半身を起こす。腰を反らせた時に腰の痛みが強い場合は、元の姿勢に戻る。ただしお尻や太ももに痛みが響かず、腰だけ痛みが増えるのは改善の兆候。
- 元の姿勢に戻って10秒くらいで痛みが引けば、この体操を続けてよい。痛みが引かない場合は中止する。
- 慣れてきたら、ひじの位置を変えて腰を反らす角度をさらに増やしていく。
【回数】
「ぎっくり腰」の場合 反らして5~10秒×10回
「腰椎椎間板ヘルニア」の場合 5~10秒×10回(1セット)を1日2~3セット