【動画でわかる認知症】認知症予防運動プログラム(7) 階段を使った運動

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※この映像はNHK認知症キャンペーンの一環として2015年から2016年に放送された番組です。

認知症のリスクは運動で下げることができるんです。それが認知症予防運動プログラム。今回は階段を使った運動です。

松本:先生、もの忘れが激しくなってきたら、これは認知症なんでしょうか?

島田:いいえ、そんなことはありません。おとといの夕食の献立、これがわからないのは、それほど異常ではありませんが、昨日の献立も思い出せない、これは少し認知機能が衰えているという風に考えられます。

実は脳の異変は、認知症発症の20年以上も前から始まっていることが分かってきました。運動をしながら脳を使う、この2つを同時に行うことが脳の健康に役立ち、認知症の危険度を下げると考えられています。

皆さん階段を避けてついついエレベーターやエスカレーターを使っていませんか?実は階段を上るだけで、良い運動効果が生まれます。階段を上るだけの運動効果って一体?

島田:階段を使うことでトレーニングジムへ行ったのと同じような運動効果を得ることができるんです。足はあまり端っこにかけるのではなくて、きちんと踏み台にですね、足をかけて上ってください。姿勢はあまり前かがみにならないように真っ直ぐに構えてください。体がスムーズにゆっくりと上に上がるように登ってきます。このような感じで。

松本:先生、能みたいでした。芸能の。

島田:そうですか。そのような感じです。

松本:よいしょ。

島田:能ようにゆっくりやっていただいた方が、足の負荷になると思います。

松本:なんかゆっくり階段を上ってると、ここの太ももの筋肉ちょっとこうきますね。ビンビン響いてきますね。

足全体を乗せてゆっくり上がると、筋肉が鍛えられます。姿勢はエスカレーターに乗っているようなイメージで、上半身が揺れないように注意しながら上ることがポイントなんです。そして運動に加えて大事なのが頭を使うこと。2つのことを同時に行ってみましょう。

階段
階段

島田:今回は階段を上りながら五十音を3語で区切って言ってみましょう。「あ、い、う」「え、お、か」「き、く、け」

松本:「あ、い、う」「え、お、か」「き、く、け」「こ、さ、し」「す、せ、そ」... 3つずつ区切るのって普段やったことないから難しいですね。あれ、どこまで行ったんだろうって思っちゃう。

階段

島田:頭を使うと体の動きが混乱します。この2つを同時に行うことで、脳のトレーニングになるんです。これが脳の萎縮を防ぐと考えられています。

松本:「あ、い、う」「え、お、か」「き、く、け」「こ、さ、し」「す、せ、そ」...

この他日常生活のいろいろな活動を続けている人では、認知症発症のリスクが低いことが分かってきました。

松本:3つずつ区切って言うのって普段やったことがなかったですから戸惑いましたけれども、こうやっていくうちにコツをつかめばできそうな気がします。

島田:そうですね。

松本:はい。

島田:体と頭2つを同時に行なう認知症予防運動プログラム

松本、島田:是非チャレンジしてください。