詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年2月 号に掲載されています。

-
テキストのご案内
※品切れの際はご容赦ください。 -
購入をご希望の方は書店かNHK出版お客様注文センター
0570-000-321 まで - くわしくはこちら
更新日
変形性股関節症とは、日本人の約500万人が発症しているとされる股関節の病気です。変形性股関節症は発症したら進行していく病気で、受診せずに放置をすると、どんどん症状が悪化していくという特徴があります。しかし早く気づいて対処をすれば、痛みをやわらげ進行を遅らせることができます。
「変形性股関節症の症状と原因」についてはこちら変形性股関節症の症状を改善するためには、運動療法が欠かせません。運動は、痛みをやわらげたり、股関節を動かすために必要な筋力を維持する目的で行います。痛みがあるからといって動かないでいると、股関節周りの筋力が低下し、動きが悪くなり、症状が悪化する悪循環に陥ります。股関節の可動域を広げ、股関節周りの筋肉を鍛える運動をして、股関節の安定性を高めることで、痛みがやわらいだり、生活の質が改善することが分かっています。
ただし、股関節への衝撃が強い運動は避ける必要があります。股関節への負担が少なく、脚の筋肉を鍛えるのに効果的な運動には、水中ウォーキングや固定式自転車をこぐことなどがあります。これらの運動は、1日30分程度を目安に行うと良いです。また、手軽に自宅でできる運動を継続することも効果的です。
太ももの前側にある大腿四頭筋を鍛えて、股関節を曲げやすくすることで、歩行しやすくする運動です。床にあおむけになり、ひざを直角になるように曲げます。片側のひざを伸ばし、ゆっくり上げられるところまで上げ、7~8秒止めてからゆっくり元に戻します。反対側の脚も同じように行います。左右各10回程度を1セットとし、1日3セット行います。
お尻の後ろ側にある大殿筋と太ももの裏側にあるハムストリングスを鍛えて脚を伸ばしやすくする運動です。床にあおむけになり、膝を立て、肩幅程度に広げます。腰をゆっくり上げられるところまで揚げ、7~8秒止めたら、ゆっくり元に戻します。これを10回程度繰り返します。1日3セット行います。息を止めると血圧が上がりやすくなりますので、呼吸を止めず、自然な呼吸で行います。股関節に強い痛みがあるときは行わないでください。
股関節の横にある中殿筋を鍛えて、股関節を安定させる運動です。運動用のゴムバンドを使います。
ひざにゴムバンドを軽めに巻き、ひざを立てた状態で床にあおむけになります。左右のひざを、それぞれ外側にゆっくり開けるところまで開きます。7~8秒とめたらゆっくり元に戻します。これを10回程度繰り返します。これを1日3セット行います。ゴムバンドが無い場合は、ベルトで代用しても大丈夫です。股関節に強い痛みがあるときは行わないでください。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年2月 号に掲載されています。