体重を3%減らすだけでメタボ改善!健康ダイエットの実践法

更新日

急激なダイエットは 筋肉を減らしリバウンドを招く

急激なダイエットは 筋肉を減らしリバウンドを招く

ダイエットするうえで最も注意すべき点は、急激な減量をしないことです。極端な食事制限などによって短期間で大幅に体重を減らすと、脂肪だけでなく筋肉も減ってしまいます。筋肉が減ると、消費されるエネルギー量も減ってくるため、食事から摂取したエネルギーが脂肪としてたまりやすくなり、再び太ることになります。そうしたリバウンドを繰り返すうちに、筋肉がどんどん減っていきます。

肥満だが筋肉は少ないという状態になると、体を安定して支えづらくなるため、関節に負担をかけたり、転倒しやすくなります。特に高齢者の場合、もともと筋肉量が低下していくため、骨折や寝たきりにつながる可能性がさらに高くなってしまいます。

ゆるやかな「3%ダイエット」は
内臓脂肪を減らしメタボを改善する

何kg減らせばよい
特定健診でメタボと診断された約3400人

健康的に減量するためにすすめられるのが、3~6か月かけて現在の体重を3%減らす「3%ダイエット」です。たとえば、体重80kgの人の場合、約2.4kgが体重の3%です。その効果は、国内で行われた大規模な調査で明らかになっています。

特定健診でメタボリックシンドロームと診断されたおよそ3400人が、医師や保健師、管理栄養士の指導のもと、6か月間の生活改善を続けた結果、体重が3~5%減った人たちではメタボリックシンドロームの改善がみられました。平均で、血圧が約4~5mmHg、血糖値が約2mg/dL、LDL(悪玉)コレステロールが約4mg/dL、いずれも減少していたのです。

内臓脂肪

これらの値は内臓脂肪がたまると上がりやすいのですが、内臓脂肪は「たまりやすいけど、減りやすい」ため、少しの減量でも内臓脂肪が減って数値が改善すると考えられています。体重を3%減らしても見た目は大きくは変わりませんが、健康に近づくことができます。ダイエット中は、定期的に自宅で血圧を測ったり、健康診断を受けたりして、ダイエット開始前と比較してみることがすすめられます。

体重が少し減っているだけでも、血圧や血糖、コレステロール、中性脂肪などの数値が改善している可能性があります。実際に数値が改善していれば、それがはげみとなり、3%ダイエットを続けやすくなります。

ダイエットの基本 まずは毎日体重を測る

ダイエットの基本

ダイエットの基本は、毎日の体重測定を習慣化することです。肥満がある人は、肥満の原因が生活習慣の中にあることが考えられます。体重を記録することで、体重が増えたり減ったりする原因に気づきやすくなります。

体重が増える生活習慣の例として、「外食が続いた」「夜遅い時間の食事が続いた」「寝不足が続いた」「連休中ほとんど外出せずに過ごした」などが挙げられます。こうした原因がわかれば、それを見直すことで太りにくい生活に改善することができます。
「夕食が遅くなるなら、朝食をしっかり食べて夕食を少なくする」「連休中は散歩する」など、工夫をしてみましょう。体重は1日の中でも変動するため、毎日同じ時間、同じ状況で測ることが重要です。朝、起床して排尿したあと、朝食をとる前に体重を測るのが理想的です。

食事のコツ 「ごはん大きめ一口減らし」

基礎代謝量
基礎代謝量

食べ過ぎは当然肥満の原因となりますが、実は落とし穴となりやすいのが、中年以降も若い頃と同じだけ食べることです。中年以降になると、若い頃よりも基礎代謝量(じっとしているときでも消費されるエネルギー量)が減ってきます。1日の消費エネルギー量は、基礎代謝量と、活動や運動による消費エネルギー量の合計なので、年齢によって適正な1日の摂取エネルギー量も変わってきます。

たとえば、男性で、多少は歩くがデスクワークが中心の人の適正な摂取エネルギー量は、25歳では1日2650キロカロリーですが、55歳では2450キロカロリーとなり、200キロカロリーの差があります。この55歳の男性が若い頃と同じだけ食事をとっていると、1か月で約6000キロカロリー余分にとることになります。体重にすると、1か月で約0.8kg増えることになります。

大きめ一口減らし

こうした食べ過ぎを防ぐためには、ごはんを「大きめ一口」分にあたる50gほど減らす習慣をつけることが有効です。1日3食で50gずつ減らせば、1日の摂取エネルギーを200キロカロリー以上減らすことができます。たとえば、体重80kgの人が毎日の200キロカロリー減らした場合、体重は1か月で0.8kg減ります。3か月続けると2.4kgの減量となり、ちょうど体重の3%減らすことができます。

運動のコツ「ながら運動」

ながら運動

健康的に減量するためには、運動も重要です。ただし、ひざや腰、股関節などに痛みがある人や、BMIが30以上の人は、運動は体に大きな負担となるおそれがあります。
〔BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)〕
必ず医師に相談したうえで、運動を考えるようにしてください。

それ以外の人は、運動は、家事や仕事をしながら行うような「ながら運動」を習慣化することがおすすめです。たとえば、洗濯物を干しながらスクワットをする、テレビを見ながら踏み台昇降をする、座った状態のまま上体ひねりや背中のストレッチをするなどです。デスクワークの人は、30分に1回はコピーをとりに行ったり、トイレに行ったりするなどして、立ち上がって少し歩くだけでもエネルギーを消費する運動になります。

ウォーキングや自転車こぎ、階段の上りなどの有酸素運動は、内臓脂肪を減らす効果が高いため、特にすすめられます。ウォーキングは、小分けでもよいので、毎日合計30分以上行うとよいです。階段の上りは筋肉を鍛える効果も期待できます。毎日2~3階分程度を目安に階段の上りを習慣にするとよいでしょう。ただし、階段の下りはひざに負担がかかりやすいので、無理せずに、必要に応じてエレベーターやエスカレーターを活用してください。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年1月号に詳しく掲載されています。

きょうの健康テキスト
テキスト発売中
購入をご希望の方は書店かNHK出版お客様注文センター
0570-000-321まで
くわしくはこちら