家庭で血圧を測る利点

血圧は自分で毎日測って記録しましょう。
医療機関を受診して血圧を測るのは月1回程度ですが、家庭で測れば血圧の非常に詳しいデータが手に入ります。写真のように手帳などに記録していくとよいでしょう。

血圧は1日のうちでも変動しています。たとえば朝、思いがけず高くなることがあります。グラフはその典型例で「早朝高血圧」と呼ばれています。起床すると誰でも血圧は自然に上がりますが、この例では上の血圧が急激に180近くまで上昇しています。しかし日中の血圧はほぼ正常なので、朝自分で測定しなければ気づけないのです。
早朝高血圧は脳卒中や心筋梗塞の引き金になることもあります。自分がそうだと思ったら医師に相談してください。医師は薬の処方などで対処します。
家庭血圧の測り方

家庭血圧は、毎日朝と夜に測定することがすすめられます。朝も夜も2回ずつ測り平均値をそのときの血圧とみなします。朝は起床して1時間以内で、トイレに行った後、朝食をとる前、血圧の薬をのんでいる人はのむ前に測ります。夜は寝る前の落ち着けるときに測ります。入浴、飲酒、食事の直後は避けます。

測定するときは、背もたれのある椅子に脚を組まずに座ります。
脚を組んだり、あぐらをかいたりすると、血流に影響が出て血圧が上がりやすいからです。


血圧計はベルト(カフ)を上腕に巻くタイプが最も正確です。手首に血圧計を付けるタイプを使っている人は、値がこのタイプで測った場合と大きく違っていないか、一度確認しましょう。
ベルトはしっかり巻きます。薄手のシャツは その上からでもかまいません。厚手の服は脱いでください。

手のひらを上に向け、力を抜きます。この状態で1〜2分待ち、落ち着いてから測定します。測定中はじっとしていてください。会話もしないようにします。
家庭血圧は135/85以上で高血圧

診察室で測定した場合、上が140以上または下が90以上が高血圧です。家庭血圧の場合は、135以上または85以上です。リラックスして測定できることから、5ずつ低い値になっています。