詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年7月号に詳しく掲載されています。

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各界を代表する方々の健康の秘訣や闘病記をご紹介する「あの人の健康法」。今回は料理研究家の"ばぁば"こと鈴木登紀子さん93歳です。NHK「きょうの料理」に1977年から40年以上にわたって出演し続け、考案した料理は実に1500以上にのぼります。軽妙な語り口で昔ながらの和食の魅力を伝え続けてきました。その一方で、実は鈴木さんはこれまで複数のがんや、心筋梗塞といった重い病気に襲われてきました。そんな鈴木さんの健康術を伺いました。
※この記事は2018年1月に書かれたものです。鈴木登紀子さんは2020年12月28日に逝去されました。
Q:鈴木さん、これまでに深刻な病気をいくつも経験されてきたんですね。
鈴木:『そうなんですよ。今こうして元気でおりますけどね。定期的に受けていた検査で、87歳のときに大腸がん、そして89歳で肝臓がんが見つかったんです。』
鈴木さんの大腸がんは、おなかに小さな孔(あな)をあける腹くう鏡手術で治療しました。
腹部を切開してがんを切除する開腹手術に比べて傷が小さくて済み、手術後の痛みが少ないのが特徴です。
肝臓には数コのがんがありました。治療は特殊な針を肝臓に刺して、がんを一つずつ焼き切る「ラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法」で行われました。比較的負担が少ないため、高齢者でも行うことが出来ます。しかし、肝臓がんは再発しやすいため、現在でも数か月に一度入院し、検査と治療を続けています。
立て続けにがんに襲われた心境はどのようなものだったのでしょうか。
がん告知をされたときのお気持ちを、お話しいただきました。
Q:鈴木さんはさらに91歳のときに心筋梗塞も経験されました。心筋梗塞の発作がおきたのは、肝臓がんの継続治療で入院していたときだったそうですね?
鈴木:『そうなんです。これは恐ろしかったわ。肝臓の検査で入院している時に発作を起こしたの。朝8時半頃に、物を拾おうとかがんで取ろうと思ったら、何かグッと来たんです。』
心筋梗塞の発作に襲われたときの様子を克明に語っていただきました。
Q:心筋梗塞を発症したのが入院中というのは、不幸中の幸いでしたね。
鈴木:『そうなの。ラッキーだったの。入院中に発作が起きたので、すぐに緊急手術を受けることができたの。心臓の血管3本のうちの1本が詰まったそうですよ。「ステント(金属製の網目状の筒)」で血管を広げてる治療を受けました。』
Q:運が強いですね。
鈴木:『そうですね。運が強いって言うんでしょうかね。目が覚めたときは、集中治療室のベッドの上で、子どもたちに見守られていました。』
Q:三つの病気と闘ってきたばぁばは、愛用の踏み台で足腰を鍛えているそうですね。きれいな踏み台ですね。
鈴木:『歩けなくならないようにと、長女の夫が箱を作ってくれた踏み台用の箱に、長女がお花の絵を描いてくれました。』
Q:これを実際にはどのように使っているのですか?
鈴木:『踏み台に片足ずつ乗せて、上ったり下りたりします。毎日30~50回くらいしているの。実は中にお菓子が入っていて、終わったら自分へのご褒美にお菓子をいただくんですよ(笑)。』
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年7月号に詳しく掲載されています。