肩の異常・肩こりを起こす変形性肩関節症とは 原因や症状について

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変形性肩関節症とは

変形性肩関節症は、肩こりや肩の痛みを起こす原因の一つで、骨・軟骨の異常によって起こる病気です。
正常な肩関節は肩甲骨と上腕骨の骨・軟骨が綺麗に適合しているのに対し、変形した肩関節は上腕骨頭の関節部分の形がでこぼこしていびつな形になっていて肩甲骨の関節部分との適合が悪くなり、上腕骨および肩甲骨の軟骨がすり減っていきます。
軟骨は関節の動きを滑らかにする役割を持っているため、軟骨がすり減ってしまうと骨同士が直接こすれ合うことになり、骨の変形と強い痛みを引き起こします。これを変形性肩関節症といいます。

変形性肩関節症かどうかは、エックス線検査で調べます。正常な肩関節の場合、軟骨がエックス線で写らないので、エックス線検査では上腕骨と肩甲骨の隙間が保たれます。上腕骨の骨頭は、正常では球形なので、エックス線でも丸くなっています。一方、変形性肩関節症は、軟骨が減っているため隙間がほとんどなく、上腕骨の骨頭が丸くなく変形している場合があります。

変形性肩関節症の原因

変形性肩関節症は、骨折や脱臼などの外傷のほか、加齢に伴う骨・軟骨の老化などが原因で起こります。また、血流の悪化や、ステロイド薬の多量投与で上腕骨頭の骨組織が死んでしまう上腕骨頭壊死(こっとうえし)も原因になります。さらに、肩の腱板が切れてしまう腱板断裂によって正常な肩関節を維持できなくなり、変形してしまう人もいます。そのほか、ホルモンの異常などでも変形性肩関節症になることがあります。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    肩こり・肩の痛みを解消!「変形性肩関節症と人工関節」