夏の食中毒を防ぐ

夏は高温多湿を好む細菌による食中毒が増えます。食中毒の原因になる細菌は、主に肉や魚や卵に付着していて、食べ物と一緒に体内に入ると腸の中で増えて腸に炎症を起こします。その結果、腹痛、下痢、吐き気やおう吐、発熱、血便などの症状が現れます。発症するまでの時間は、細菌の種類により異なります。魚についている腸炎ビブリオでは6~20時間後、鶏・卵のサルモネラ菌では12時間~2日後、O-157などの腸管出血性大腸菌では3~7日後、人の体に住み着いている黄色ブドウ球菌が食品の中で繁殖した場合には2~4時間後に症状が現れます。
こうした食中毒を防ぐには、「つけない」「やっつける」「増やさない」という食中毒予防の3原則が大切です。食べ物に細菌をつけないために、調理前には、両手、生鮮食品、まな板、包丁などをよく洗います。また、細菌は加熱すれば死滅するので、肉や魚は十分に加熱して細菌をやっつけます。そして、調理後には細菌を増やさないように冷蔵庫や冷凍庫で保存しましょう。