背骨に囲まれた管状のものが「脊柱管」。
脊柱管の中には脳から続く「神経の束」が通っている。
背骨をつなぐじん帯が肥大したり、骨が変形して脊柱管が圧迫され、しびれや痛みに襲われるのが「脊柱管狭さく症」。
じん帯の肥大や骨の変形は、「加齢」や「前かがみの姿勢」を長く続けることが関係している。
足のしびれに要注意!原因や治し方、関連する意外な病気とは
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しびれの原因① 脊柱管(せきちゅうかん)狭さく症
脊柱管狭さく症とは?
脊柱管狭さく症の症状
- 「しびれ」「痛み」
- 「間欠は行」5~10分は問題なく歩けるが、歩くうちに徐々に足のしびれや痛みが強くなり歩けなくなる。しかし、少し休むと、また歩けるようになる。
<悪化すると>
- ぼうこう直腸障害という頻尿、排尿困難、便秘、下痢などの症状がでてくる。
脊柱管狭さく症の治療
根本治療は神経を圧迫している「じん帯」「骨」を取り除く「手術」。しかし、神経が傷ついていると圧迫を取り除いても改善しないこともある。
しびれや痛みが出ていて、日常生活に支障をきたしている場合は早めに医療機関を受診。
しびれの原因② 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)
末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)は、足先へ血液を送る太い血管「動脈」が動脈硬化になり血液が流れにくくなったもの。十分な酸素や栄養が神経に届かなくなり、足のしびれや痛みを感じる。
末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)が起こる原因
- 糖尿病
- 高血圧
- 高脂血圧
- 喫煙
- 肥満
など
末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)の症状
I期 無症状
II期 間欠は行(しびれ・痛み)
III期 安静時にしびれ・痛み・冷感
IV期 潰瘍・えそ
- 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)でも「間欠は行」が起こる。また血液が流れにくくなっているので、「冷え性」に似た症状も起こりやすくなる。
- 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)のしびれは正座をしたときの感覚に似ている。
末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)の治療法
血液の流れを改善するカテーテル治療かバイパス術を行う。
- カテーテル治療は、カテーテルという治療器具を血管から送り込み詰まっている血管を広げる。
- バイパス術は詰まった血管の迂回路をつくり血液の流れを回復させる手術。
末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)を見つける検査 ABI検査
両腕・両足首の血圧を調べる検査。10分程度で終わる。正常だと血圧の差はほとんどないが、末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症)だと血液が流れていない足の血圧が低下する。
検査費用は約300円(3割負担の場合)
しびれの原因③ 糖尿病
糖尿病は末端の細い血管が傷つき、神経の働きが低下し、しびれに襲われる「神経障害」が原因。
糖尿病でしびれるのは 靴下を着用しているところや、手袋をはめるところ。
糖尿病 神経障害(手足のしびれ)の治療
- 糖尿病の治療と対策の徹底に加えてしびれを抑える薬をつかう。