未破裂脳動脈瘤の治療法とは?

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未破裂脳動脈瘤の治療法

未破裂脳動脈瘤の治療は、脳動脈瘤が小さくて、破裂しないくい場所にあり、形にも問題がない場合は、経過を観察します。
脳動脈瘤の大きさが5~7mm以上の場合は、治療がすすめられます。また、脳動脈瘤の大きさが5~7mm未満でも、こぶが脳神経を圧迫して、まぶたが垂れてくる・瞳孔がひらくなどの症状が出ている場合、破裂しやすい場所にできた場合、いびつな形の場合、こぶの入り口が狭く直径が大きい場合などは、破裂するリスクがあるので治療が必要になります。
未破裂脳動脈瘤の治療は、大きく分けてクリッピング術という手術や、血管内治療によるコイル塞栓術、フローダイバーター留置術などがあります。

クリッピング術

クリッピング術

クリッピング術は、頭蓋骨を開頭して脳動脈瘤の根本をクリップで挟み、脳動脈瘤のこぶの中に血液が入らないようにすることで破裂を防止する手術です。
クリッピング術は歴史のある治療法のため、安全性の高さが長所で、さまざまな形の脳動脈瘤に対応できます。一方、体に負担がかかり、脳動脈瘤が脳の奥にあると治療が困難になるといった短所もあります。

コイル塞栓術

コイル塞栓術
コイル塞栓術

コイル塞栓術は、脚の付け根の動脈からカテーテルを挿入し、X線透視画像を見ながら、脳の血管にまで到達させて、脳動脈瘤の中にコイルを詰める手術です。コイルの周りに血栓ができることで、脳動脈瘤の内部を埋めて破裂を防ぎます。
コイル塞栓術は開頭しないため体への負担が軽くてすみ、クリッピング術では難しい脳動脈瘤も治療できるのがメリットです。ただ、治療後に血栓ができて安定するまでに時間がかかる場合があります。また、脳動脈瘤が大きい場合や、入り口が広い動脈瘤だとコイルが落ちてしまうという欠点がありました。しかし、最近では、ステントという金属でできた筒状の支えを使用して、入り口が広い動脈瘤でもコイルが落ちてこないようにすることもできるようになってきました。

フローダイバーター留置術

フローダイバーター留置術

2015年に、新しい治療法として保険適用された治療法がフローダイバーター留置術です。脳動脈瘤の根元の血管にカテーテルでフローダイバーターという特殊なステントを入れ、血液がこぶの中に入りにくくする治療法です。こぶの中で血液が停滞して血栓を作り、やがて血栓がコブを完全に塞いで破裂を防ぎます。
体の負担が軽く、大きな脳動脈瘤や入り口の広い脳動脈瘤も治療できると期待されています。