「指が痛い」腱鞘炎とは?症状や種類、セルフチェック法

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腱鞘炎(けんしょうえん)とは

腱と腱鞘に炎症が起こって痛みが現れる病気

腱鞘炎とは、指の「腱鞘」が何らかの原因で厚くなったり硬くなったりして、腱鞘を通過する腱と「腱鞘」がこすれ合い、炎症が起こって「痛み」や「腫れ」が現れる症状です。さらに腱鞘炎が進行すると「ばね指」と呼ばれる症状が出てきます。
注意したいのは、「たかが腱鞘炎」と放置してしまうことです。放置して病気が進行してしまうと、治療をしても関節が固まって伸びなくなることがあるので、悪化する前に、整形外科・手外科などの医療機関を受診することが大切です。

腱鞘とは?

腱鞘とは?

手は主な骨だけでも27個の骨からできています。このたくさんの手の骨を動かすことができるのは、筋肉と骨を結び付ける「腱」があるからです。

右手を手のひら側からみると、手首から指先にかけて、丈夫なひものような組織である「腱」が通っています。「腱」は手指の骨と筋肉をつないでいて、この腱が動くことで、手指を曲げたり伸ばしたりすることができるのです。この「腱」は、骨から離れないようにところどころバンドのような組織「腱鞘」で押さえられていて、指を曲げ伸ばしするときには、「腱」が「腱鞘」の中を往復するように移動します。何らかの原因で「腱」と「腱鞘」がこすれ合うと、炎症が起こって腱鞘炎になってしまいます。

腱鞘炎が進行して起こる「ばね指」

腱鞘炎が進行して起こる「ばね指」

腱鞘炎が進行すると、指が"カクン"とはねる「ばね指」という症状が起こる場合があります。腱鞘が厚くなったり硬くなったりすると、通り道が狭くなって腱の通りが悪くなり、こすれて、腱の一部にも炎症が生じて腫れてしまいます。

すると、腫れた腱の部分が腱鞘に引っかかり、指がスムーズに曲げ伸ばしできなくなるのです。さらに、指を動かそうと強い力を加えた時に腱の腫れた部分が"カクン"とはねるように腱鞘を通過してばね指が起こります。

手首で起こる腱鞘炎「ドケルバン病」

手首で起こる腱鞘炎「ドケルバン病」

腱鞘は指だけでなく手首の親指側にもあり、ここで起こる腱鞘炎を「ドケルバン病」といいます。ドケルバン病の症状は、手首の「痛み」や「腫れ」です。特に親指を広げたり、反らしたり、動かしたりすると、強い痛みがでるのが特徴です。

ドケルバン病の自己チェック法
ドケルバン病の自己チェック法

自分で簡単にできるドケルバン病のチェック(アイヒホッフテスト)があります。

  1. 親指を他の指で包むように軽く握る。
  2. 親指側を上にした状態から、ゆっくりと手を下の方に向け、下げる。この時に、伸ばされた手首に強い痛みがあれば、ドケルバン病が疑われる。

腱鞘炎が起こりやすい人

腱鞘炎が起こりやすい人

腱鞘炎は、パソコンでの作業、楽器の演奏、文字の書きすぎ、手をよく使う仕事の人など「手指をよく使う人」によく起こります。また、「更年期以降の女性」「妊娠・出産期の女性」にも多くみられます。これには女性ホルモンの影響があると考えられています。

さらに、「糖尿病の人」、「人工透析を受けている人」、「関節リウマチの人」にも起こりやすくなります。糖尿病のある人は、末梢の血液が滞ることや、炎症を起こすと治りにくいことから、腱鞘炎を起こしやすくなると考えられています。

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