指がカクンとはねる場合


「手の指を伸ばそうとすると痛み、"カクン"とはねる」という症状は、腱鞘炎(けんしょうえん)のひとつ「ばね指」の特徴的な症状です。
腱鞘が何らかの原因で厚くなったり硬くなったりすると、通り道が狭くなって腱の通りが悪くなり、こすれて、腱の一部に炎症が生じて腫れてしまいます。すると、腫れた腱の部分が腱鞘に引っかかり、指がスムーズに曲げ伸ばしできなくなります。さらに、指を動かそうと強い力を加えると、腱の腫れた部分が"カクン"とはねるように腱鞘を通過します。
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「手の指を伸ばそうとすると痛み、"カクン"とはねる」という症状は、腱鞘炎(けんしょうえん)のひとつ「ばね指」の特徴的な症状です。
腱鞘が何らかの原因で厚くなったり硬くなったりすると、通り道が狭くなって腱の通りが悪くなり、こすれて、腱の一部に炎症が生じて腫れてしまいます。すると、腫れた腱の部分が腱鞘に引っかかり、指がスムーズに曲げ伸ばしできなくなります。さらに、指を動かそうと強い力を加えると、腱の腫れた部分が"カクン"とはねるように腱鞘を通過します。
指がまっすぐ伸ばせない場合、骨などの外傷を除けば、指の骨と骨の間にある関節に変形が起こる「変形性関節症」か「関節リウマチ」が考えられます。一見するとどちらも同じような症状ですが、指がまっすぐ伸ばせない変形の起こる関節の場所に違いがあります。
変形性関節症は、指の関節に変形が起こることで、指がまっすぐ伸ばせなくなる病気です。
健康な指の関節では、骨の表面をクッションの役割を果たす「軟骨」が覆っていて、骨と骨とを「靭帯(じんたい)」がつないでいます。しかし、変形性関節症になると、この軟骨がすり減り、靭帯が緩んで、骨同士がぶつかってしまいます。進行すると、食い込んだ骨が削れ「骨棘(こつきょく)」と呼ばれる骨のとげができて関節が変形してしまい、指が伸ばせなくなります。
関節リウマチは、指の第二関節と第三関節に変形が起こります。ただし親指の第三関節(CM関節)の変形の場合は、ほとんどが「変形性関節症」です。
第二関節の変形は「変形性関節症」でも「関節リウマチ」でも起こりますが、関節リウマチの関節の膨らみは軟らかいのに対して、変形性関節症の膨らみは硬いのが見分けるポイントです。また、リウマチ因子検査という血液検査では、関節リウマチの患者さんの多くが陽性反応を示すのに対し、変形性関節症の反応は陰性になります。
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