心のリラックスでストレス解消 認知行動療法で考え方を見直す

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ストレスがたまりやすい考え方「認知のゆがみ」

ストレスがたまりやすい考え方「認知のゆがみ」

ストレスがたまりがちな場合、偏った考え方が関係していることがあります。ストレスで落ち込み、苦しくなっているときには、「ダメな点ばかり目に入る」「何もかも自分のせい」など、よくない考え方のパターンに陥りがちです。「うまくいくわけがない」と否定的に考えたり、「この人は嫌いだから、悪い人だ」などと感情的に判断したりすることもあります。こうした偏った考え方(認知のゆがみ)の多くは、心のトレーニングである認知行動療法で改善できます。これは、手順を踏んで状況を分析し、心の中を整理していくものです。通常は専門家と面談しながら行いますが、ポイントを理解しておけば1人で行うこともできます。認知行動療法は、抗うつ薬や抗不安薬など精神に作用する薬と同程度の効果があるとされています。
認知行動療法では、日々の生活で嫌な気持ちになることがあった場合、ノートなどに「状況」「考え」「行動」「気分」をできるだけ詳しく書き出します。例えばAさんの場合、「取引先からクレームが入り上司から注意された」という状況で、「私はだめな人間だ。上司に嫌われている」と考えました。その結果、「夜遅くまで酒を飲み、次の日には上司を避ける」という行動をとりました。そのときの気分は「悲しい80%、憂うつ70%」でした。どの項目も正直に書くことが必要で、否定的な内容ばかりでもかまいません。書き出すことで心の中を整理することはとても大切です。

考え方を見つめ直す「認知行動療法」

考え方を見つめ直す「認知行動療法」

心の中を書き出したあとはその内容を検討し、よくない考え方をしていないか、ほかの考え方がないか見つめ直します。
先ほどのAさんの場合、「自分は本当にだめな人間なのか」「本当に上司に嫌われているのか」と問いかけ、見つめ直してみます。行動についても見つめ直します。「そもそも難しい案件だった」「クレームは対処できる」「上司は全員に厳しい」などの考えや、「取引先へ説明に行く」「同僚に相談してみる」など望ましい行動が見えてくると、気分も少し楽になって前向きになってきます。その結果、例えば「悲しい」は30%に、「憂うつ」は20%に軽減したとしたら、これも書き出します。認知行動療法では、このように自分の考え方を見つめ直すことでストレスを軽くします。