自律神経のバランスをとってリラックス

更新日

セルフケア・対処うつ病不眠症うつ状態が続く食欲がない眠れない・眠りが浅いこころ脳・神経全身

自律訓練法

自律訓練法

自律訓練法」は、自律神経のバランスをとるトレーニングです。自律神経とは、脳からの指令を受けて、全身の臓器や筋肉の働きを調節する神経です。自律神経には2種類あります。活動時や昼間に活性化して全身を緊張させるのが「交感神経」、安静時や夜に活性化して全身をリラックスさせるのが「副交感神経」です。
ストレスや緊張が強い状態になると交感神経が活発になりすぎ、心身が疲弊してしまいます。健康的な生活を送るためには、この2つの神経のバランスがとれていることが大切です。
自律訓練法は、自分の体に暗示をかけるようにして、交感神経と副交感神経のバランスをとっていくものです。

自律訓練法の行い方

自律訓練法は、まず「気持ちを落ち着ける」というトレーニング(背景公式)から開始し、6つのトレーニング(公式)を行って、最後に消去動作を行います(寝る前に行った場合は、消去動作を行わない)。すべて終了するのに15~20分間ほどかかりますが、時間のないときには第2公式まででもよいでしょう。毎日1~2回行うのがおすすめです。

【注意】
うつ病や統合失調症、糖尿病のある人、消化器などに病気のある人は、医師に相談した上で行う いすは安定しているものを使い、平坦で滑らない場所において使う

【準備】
背もたれのあるいすに姿勢よく座る。あおむけに寝て行ってもよい
ベルト、時計、眼鏡など体を締めつけるものははずしておく
暗く、静かな場所で行う

【背景公式】
「気持ちが落ち着いている」と心の中でゆっくり繰り返す。各公式の合間にもつぶやくとよい。

【第1公式】
両腕・両脚に重さを感じる

  1. 利き腕に意識を向ける。利き腕が右なら、「右腕がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。
  2. 逆の腕も同様に行う。
  3. 右脚全体に意識を向ける。「右脚がとても重たい」と心の中でゆっくり繰り返す。
  4. 逆の腕も同様に行う。
  5. 両腕、両脚が重いことを感じる。

【第2公式】
両腕・両脚に温かさを感じる

  1. 利き腕に意識を向ける。利き腕が右なら、「右腕がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。
  2. 逆の腕も同様に行う。
  3. 右脚全体に意識を向ける。「右脚がとても温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。
  4. 逆の腕も同様に行う。
  5. 両腕、両脚が温かいことを感じる。

【第3公式】
腕に意識を向け、「心臓が静かに打っている」と心の中でゆっくり繰り返す。

【第4公式】
呼吸に意識を向け、「自然に楽に呼吸している」と心の中でゆっくり繰り返し、腹式呼吸を行う。

【第5公式】
おなか、胃の辺りに意識を向け、「おなかが温かい」と心の中でゆっくり繰り返す。

【第6公式】
額に意識を向け、「額が心地よく涼しい」と心の中でゆっくり繰り返す。

【消去動作】

  1. ゆっくり目を開ける。
  2. 手を前に出し、力を入れてグーの形を作る。
  3. 勢いよくパーの形に開く。
  4. 2と3を何度か繰り返す。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    これで解消! ストレス「実践 リラックス法」