ゆっくりと進行する多発性骨髄腫の治療法

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多発性骨髄腫の治療

多発性骨髄腫の治療

多発性骨髄腫は、非常にゆっくり進行するのが特徴です。がん細胞が見つかっても症状が全くないくすぶり型(無症候性)もあり、そのうち1/3はそのまま発症しません。そのため、くすぶり型の場合はすぐには治療を始めず、経過観察を行い、症状が現れた時点で治療を始めます。
多発性骨髄腫の治療では、まず薬物治療が行われます。多くの場合、分子標的薬のボルテゾミブまたはレナリドミドと、従来から用いられている抗がん剤やステロイド薬を組み合わせて行います。
ボルテゾミブは、かなり高い治療効果を示しますが、効果が十分でない場合には、レナリドミド、サリドマイド(2008年より多発性骨髄腫の治療薬として使われている)に変更します。一般に、65歳未満なら、3~4か月間の薬物治療でがん細胞が減ってきたら、造血幹細胞の自家移植を行います。移植は、ドナーからの提供ではなく、大量の抗がん剤を投与してがん細胞などを完全に破壊したうえで、本人の造血幹細胞が使われます。65歳以上なら、薬物治療のみを9か月から1年間ほど継続します。65歳以上でも、体の状態によっては、移植を行うこともあります。
多発性骨髄腫は、多くの場合再発が避けられません。しかし、現在は再発時に使用出来る様々な分子標的薬が登場しています。個々の患者さんに適した薬剤選択が可能となり、症状のない状態を長く続けることができる時代になっています。担当医と相談しながら、前向きに治療に取り組んで下さい。