激しい頭痛が突然起こる「くも膜下出血」とは 症状や治療法について

更新日

くも膜下出血 吐き気 麻痺(まひ)がある 言葉が出ない 脳・神経

くも膜下出血とは

くも膜下出血は脳卒中の1つのタイプで、ほかに脳梗塞脳出血などがあります。
くも膜下出血とは、脳の太い血管にできた脳動脈瘤というこぶが破れ、くも膜下腔に出血する病気です。くも膜下腔は、脳と脳を包んでいるくも膜の間の隙間のことで、脳脊髄液で満たされています。

脳動脈瘤ができやすいのは、脳の血管が二股に分かれているところで、破れると大量の出血が急速にくも膜腔に広がって脳全体が圧迫されます。すると、意識が低下したり昏睡状態に陥ることがあります。

くも膜下出血は、特に女性がなりやすく、30-40歳代の若い人に発症することもあります。また、家族歴とも関係があり、両親や兄弟、祖父母にくも膜下出血の人がいる場合は、発症率が3倍になるといわれています。

くも膜下出血の症状

くも膜下出血になると、バットで殴られたような激しい頭痛に突然襲われ、吐き気や嘔吐を伴う場合もあります。患者さんの3分の1が亡くなり、3分の1に重い後遺症が残り、社会復帰できるのは3分の1といわれています。

くも膜下出血を発症する数日前に、突然頭痛が起こる場合があります。これは、警告頭痛といわれる前兆で、患者さんの2-3割が経験します。脳動脈瘤からごく少量の出血が起こったと考えられ、頭痛はそれほど強くはありません。

脳の損傷で起きる後遺症「高次脳機能障害」とは

くも膜下出血の治療

くも膜下出血の治療

くも膜下出血の患者さんのうち1-2割の人が24時間以内に脳動脈瘤の再破裂を起こし、死亡するリスクが高まります。そのため、まずは脳動脈瘤の再破裂を防ぐため、クリップによる治療やコイルによる治療などが行われます。

クリップによる治療は、手術で頭蓋骨を開き、破裂した脳動脈瘤の根本に専用のクリップをかけます。これで脳動脈瘤内への血液流入を防ぎます。再破裂を確実に防げる反面、体への負担は大きく、患者さんの状態が悪いと手術はできません。

コイルによる治療は、脚の付け根の動脈からカテーテルを送り、脳動脈瘤の内部に細いコイルを詰めて血液を遮断します。体への負担は軽い反面、再破裂を完全に防げない場合があります。

どちらの治療を選択するかは、脳動脈瘤の大きさや形、場所、全身状態や年齢、患者さんや家族の希望などを考慮して決めます。

【くも膜下出血の体験談】ある朝、突然意識を失って・・・

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    脳卒中 徹底解説「脳出血・くも膜下出血の治療」