「更年期障害」といえば、女性のイメージがありますが、男性にも「更年期障害」があるということは、まだあまり知られていません。2022年に厚生労働省が行ったアンケートによると、男性更年期について「よく知っている」と答えた男性は、発症しやすい50代でも16%ほどとほんの一部。女性に比べると、認知度が低く、“年のせい”と見逃されているケースが多くあります。
男性更年期障害と診断された男性の例
都内のメーカーで研究開発を担当する50代の山田さん(仮名)。部署異動をきっかけに身体に異変が起き始めました。

ある日の昼休み。突然、大量の汗が噴き出したのです。

それから3か月後、更なる異変が。
立っているのもつらいほどのだるさに襲われます。ついには会社に行くこともできなくなり、休職にまで追い込まれてしまいました。

その後、更年期障害に関するサイトを見たことがきっかけで専門医を受診。その結果、「男性更年期障害」と診断されました。


男性更年期障害を乗り越える2つの秘けつ
日常生活で、簡単に男性ホルモンを上げる方法を2つご紹介します。
筋トレとボランティアです。
筋トレ
筋トレをおこなうことで、テストステロンが上がることが分かっています。
さらに、最近では身体を動かすことで、筋肉そのものがテストステロンを分泌することも分かってきました。
必ずしもジムで、器具を使って運動をしなければいけないということではありません。腕立て伏せ、スクワットなども効果的です。しかし、それ以上に簡単な方法としては、「胸を張る」ことです。実際に、2分間胸を張ると、テストステロンが20%上がったという研究結果もあります。
ボランティア
テストステロンは社会の中で、自分が評価されたり認められたりすると上がりやすいことが知られています。そのため「ボランティア」などで感謝される経験をすると、テストステロンが上がりやすいのです。
男性更年期は、人生のハーフタイムととらえて、この時期に体調を整えて、その先の人生にのぞむことが大切です。