肥満を防ぐ「行動療法」とは?
行動療法とは、普段の生活の中で体重増加の元になっている“問題のある行動”に、自ら「気づいて、考えて、修正」していく方法。難しそうに思われるかもしれませんが、実はスマホを使って簡単に実践できるものもあるので、以下ご紹介します。
食行動質問表
行動療法を行う上で、まずは自身の食習慣を把握することが重要です。そこで使うのが「食行動質問表」です。55問の質問からなり、結果から食習慣のくせやずれを見つけることができます。実際に肥満症外来などで使われていて、この結果から患者の傾向をつかみ、対策を練ることができます。


グラフ化体重日記
実際の行動療法の一つとして、肥満症診療ガイドライン2022では「グラフ化体重日記」を勧めています。1日4回、体重を記録してグラフにしていくというシンプルなものですが、問題意識をもって取り組むことで実際に減量効果があることが確かめられています。1日4回はかるのが難しい人は、朝と夜の2回でもOKです。


重要なのは体重の「見える化」です。問題があるとグラフが乱れて自分でもそれを確認できます。1日油断しただけで体重が大きく増えることもありうるので、それを見た時はかなりショックを感じるはずです。毎日記録することで、うまくいっている減量をキープしたいという気持ちになって、自ら行動をセーブしたり修正したりして、よりよい生活パターンを築くことが、グラフ化体重日記の狙いです。

記録するのは紙やノートでもいいですし、スマートフォンの健康管理アプリなどを使うとより簡単にチャレンジできるので、ぜひ試してみてください。