脳卒中相談窓口がスタート!活用方法について

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脳卒中相談窓口とは?

脳の血管が詰まったり、破れたりする脳卒中。いったん発症すると、多くのケースでマヒなどの後遺症に悩まされることになります。リハビリをどう進めるか、生活や仕事への不安、再発の恐怖など、さまざまな困難に直面します。
そんなときに頼りになるのが、脳卒中相談窓口です。

脳卒中相談窓口とは

大学病院や中核病院に設置され、2022年度までに全国に250か所が設置される予定です。2023年1月時点では無料で相談できます。対象はその施設に入院または通院していた患者やその家族ですが、通院や入院をしていなくても受け付けてくれる施設もあります。対面または電話による相談で、電話予約が必要です。今後はインターネットによるリモートでの相談も計画しています。
脳卒中相談窓口は日本脳卒中学会が認定している一次脳卒中センターコア施設に設けられます。脳卒中学会のホームページには、そのリストが載っています。都道府県別に分けられていますので、そこで探すか、実際に入院された病院に相談するとよいでしょう。

幅広い悩みに対応

脳卒中は発病してから2週間前後の急性期、そして病状が一旦落ち着きリハビリテーションを中心に体の機能を取り戻す回復期、そして自宅に戻ってからの生活期と分けられますが、それぞれ担当する病院が異なります。急性期は主に救急外来を持つ大きな病院です。
リハビリを行う回復期は、リハビリ専門の病院に入院して行います。生活期は文字通り自宅に戻って生活をしながらリハビリや再発予防の治療です。かかりつけのクリニックなどが担当します。

脳梗塞のリハビリは時期によって担当する病院が異なる

実は今まで、この3つの期間を患者さんが経験していく中で、一元的に相談できるところはありませんでした。相談窓口を置くことで、長期に及ぶ治療やリハビリ、今後の生活の見通しなどの情報を得て、不安や再発予防、そして経済面での心配事など先を見据えた対処の仕方ができると考えられています。
特に再発予防は大切です。脳卒中のひとつ、脳の血管に血のかたまりが詰まって生じる脳梗塞では発症から10年の間に2人に1人が再発するといわれています。再発するたびに体が弱って生活レベルが低下していくので、再発させないための食事や生活、再発予防薬の継続などが大切になってきます。
このような幅広い悩みを新しい資格である脳卒中療養相談士が中心となって医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、リハビリスタッフや管理栄養士など多職種で対処してくれます。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    ニュース「開設!脳卒中相談窓口」