インフルエンザと新型コロナ 同時流行に備える オンライン診療やワクチン情報

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インフルエンザ 熱がある 全身

新型コロナの流行とともに 激減したインフルエンザの感染

新型コロナの流行とともに 激減したインフルエンザの感染

インフルエンザは12月~3月にかけて流行し、年間800万人~1000万人ほどの感染者数がでていました。ところが、新型コロナの流行が始まって以降、激減します。全国の決められた病院から国立感染症研究所に報告されるインフルエンザの検出数は2019年は6400件ほどでしたが、2020年から2021年にかけてのシーズンは6件、2021年から2022年にかけてのシーズンは47件となっています。これは新型コロナ以降、マスク着用や消毒、3密回避などの感染症対策が広く行われるようになったことや海外との往来が制限されたことが理由に考えられています。しかし、2022年から2023年にかけてインフルエンザの流行が再燃し、新型コロナとの同時流行が懸念されています。

インフルエンザと新型コロナ 同時流行の可能性

オーストラリアのインフルエンザ感染状況

インフルエンザの流行が危惧される理由のひとつはオーストラリアの感染状況です。北半球のインフルエンザを予想するうえで季節が逆となる南半球のオーストラリアが参考になると考えられています。実際、オーストラリアでは日本同様この2年間、インフルエンザはほとんど流行しませんでした。しかし、2022年は例年より早く流行が始まり、6月にピークを迎えました。現在までに感染者は22万人を超え、300人以上の人が亡くなっています。

さらに欧米をはじめ、世界の多くの国では2022年の春から夏以降、水際対策など行動制限を緩和する動きが続き、国際的な人の移動が大きく増えてきています。日本でも新型コロナ発生以降、国を越えた往来はかなり制限されていましたが、現在は海外からの入国が緩和されつつあり、人的交流が増加すれば、国内へウイルスも持ち込まれやすくなります。また、過去2年間、国内での流行がなかったために、社会全体のインフルエンザに対する集団免疫が低下しているという報告もあります。国立感染症研究所が調べたインフルエンザの抗体保有率は若い人に低下が目立ちます。そのため、いったん感染がおこると、特に小児を中心に大きな流行となるおそれがあるのです。

同時流行時に発熱 どうすればいいのか?

同時流行時に発熱した場合の対処

もし新型コロナとインフルエンザが同時流行する事態になり、症状が出た場合、私たちはどう対応すればよいのでしょうか。政府は発熱など体調不良の時にどう受診すればよいか、考え方を示しました。
小学生以下の子どもや妊娠中の女性、基礎疾患のある人や高齢者といった重症化リスクのある人は、速やかに発熱外来やかかりつけ医を受診します。受診した医療機関で新型コロナウイルスとインフルエンザの検査を受け、診断に応じて、治療薬の処方を受けるなどの対応をとります。

重症化リスクの低い人が発熱した場合

一方、若い人など重症化リスクの低い人が発熱した際には、基本的に外出しないで自宅での検査と療養を勧める、としています。まず、熱が出た場合は、自宅で新型コロナの自己検査を行います。この自己検査で「新型コロナ陽性」と出たら自治体の「健康フォローアップセンター」に連絡し、自宅療養を行います。一方、陰性の場合は、電話やオンライン、かかりつけ医などで診療を受けることになっています。そこで、インフルエンザと診断されると必要に応じ、薬が処方されます。薬は自宅に配送されて、薬剤師の服薬指導もオンラインで行われ自宅で療養ができるようになっています。ただ、症状が強い時は、医療機関を受診することが勧められます。

新型コロナの自己検査とオンライン診療

抗原検査キット

新型コロナ・インフルエンザの症状はよく似ているため、症状から自分で判断することは困難です。そのため抗原検査キットを使い調べます。この抗原検査キットは、自治体の窓口に申し込めば無料で手に入れることもできることになっています。また、薬局やドラッグストア、インターネットでも購入できます。

オンライン診療の流れ

オンライン診療では、まずは、専用のアプリやソフトをダウンロードします。運営会社によっては、ウェブサイトで行えるところもあります。そして名前・生年月日・住所や保険証、支払いに使うクレジットカードなど利用者情報を登録します。その後、医療機関を検索し、予約します。診察のため、事前に問診表も記入します。予約した時間になったら「診察を開始」ボタンをクリック。オンラインで診察を受けることができます。診察後の支払いもオンラインで行うという流れです。ただしオンライン診療に対応していない医療機関もあります。確認するようにしましょう。またオンライン診療というとパソコンやスマートフォンのイメージがありますが、電話での相談も可能です。

インフルエンザと新型コロナ ワクチンはどうする?

インフルエンザワクチン接種あり・なしの入院患者数

インフルエンザではそのシーズンにはやると予測されたタイプのワクチンを打つことになります。接種後、およそ2週間でウイルスと闘う「抗体」ができ、最も効果が高くなるのは、予防接種をしてから1~2か月後です。抗体ができるまでは発症予防効果はないため、インフルエンザが流行する前に接種することが大切です。また、ワクチンは発症予防効果だけではなく、重症化を防ぐ効果も期待できます。65歳以上の高齢者では、入院患者数を37%減少できたという報告もあります。

インフルエンザワクチンと新型コロナワクチンは同時に接種しても、単独で接種した場合と比較して、有効性及び安全性が変わらないことがわかっています。一方、新型コロナとインフルエンザ以外のワクチン(たとえば帯状疱疹・肺炎球菌ワクチン)の同時接種については、現時点で安全性に関する十分な研究がされていないため、同時に接種することはできません。互いに、片方のワクチンを受けてから2週間以上あけて接種します。特に子どもの場合は、定期接種でワクチンを接種することもあるため、あらかじめ計画を立てた上での予約が必要です。

この記事は以下の番組から作成しています

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