朝・昼・夕で違う!とりたい栄養素
時間栄養学で基本となるのが、細胞の一つ一つに存在し、臓器などの活動サイクルを司る「体内時計」です。体内時計の働きで作られる臓器の活動サイクルによっては、栄養素の吸収効率なども変化するため、どのタイミングで「何」を食べるのかが大切になってきます。
朝食でとりたい栄養素
朝食でとりたい栄養素は「炭水化物」と「たんぱく質」です。朝、炭水化物とたんぱく質を同時に摂取することによって、体内時計の時刻合わせに使われている「ピリオド」と呼ばれる遺伝子が活性化します。また、朝は食事の量をたっぷりとることが大事です。昼と同じくらいの量が目安です。


朝のたんぱく質は筋肉を作る手助けにもなると言われています。炭水化物も1日のエネルギーとして、朝しっかりとりましょう。
昼食でとりたい栄養素


昼食で「とるべき」というより「とってもよい」栄養素が、「脂質」です。体内時計を司る時計遺伝子の中には、「BMAL1(ビーマル1)」という「脂肪を蓄える」性質をもつものがあります。このビーマル1は昼に活動量が減るため、昼食で摂取した脂質は、脂肪を蓄えにくく、エネルギーとして消費されやすいとされています。

脂質の多い食事は「塩分」も多いことがあります。野菜で「カリウム」をとることもおすすめです。
夕食でとりたい栄養素


夕食にとりたい栄養素は「カルシウム」です。夜の時間帯はカルシウムの吸収効率が日中より高かいことがわかってきました。特に骨密度が心配な高齢者の方は、夕食にカルシウム、牛乳(低脂肪のもの)を1杯、プラスすることをおすすめします。また、夜遅い時間に食事をとる場合は、体内時計により脂肪が増えやすいため、低脂質、低カロリーを心がけましょう。