わきがの臭いの原因

鼻をつくような独特の臭いを発する「わきが」は、日本人のおよそ1割の人が悩まされていると言います。わきがの原因は、アポクリン汗腺から出る汗が皮膚にいる常在菌によって分解されたことにより発生します。
わきがのある人はアポクリン汗腺の数が多く、大きさも大きいことが分かっています。
また、わきがは遺伝的要因が関係しているため、家族にわきがのある人がいると、わきがのある可能性が高くなります。わきがは「病気」というより「体質」だと言えます。
アポクリン汗腺のある箇所

エクリン汗腺は体全体にありますが、アポクリン汗腺は限られたところにしかありません。わきの他には、耳、乳輪、外陰部などです。アポクリン汗腺は性ホルモンの影響をうけるため、思春期に発達します。
わきがかどうかを自分で見分ける方法

自分がわきがかどうかを見分ける方法の一つとして、ガーゼテストがあります。
わきの下にガーゼを5分間程挟んでから、ガーゼの臭いを嗅いでみるという方法です。自分の臭いは分かりにくいこともあるので、家族などに嗅いでもらうのもよいでしょう。
もう一つは、耳垢から調べる方法です。わきがは湿性耳垢(耳垢が湿っている)の人の約8割にあると言われ、乾性耳垢の人にはみられないことが分かっています。
日本人には乾性耳垢の人が多いですが、世界的には湿性耳垢の人の方が多く、そのため、わきの臭いがする人も多いと言えます。
日本人は古くから周囲に臭いを発することを嫌う傾向にあるため、臭いを気にし過ぎる面もあると考えられています。実際はほとんど臭わないのに、臭いを発していると思い込む「自己臭恐怖症」や「自臭症」の場合もあり、その際は精神科での治療が必要になることもあります。
わきがの治療法

わきがの治療法・セルフケアとしては、制汗剤で汗を抑えたり、デオドラント剤で臭いをとり除く、消臭剤で皮膚の常在菌が増殖するのを抑えるなどの方法があります。
これらは一時的な消臭効果は期待できますが、汗で流れたりすると効果が持続しないので、定期的に塗りなおす必要があります。
わきがに最も有効で確実な治療法は手術です。一般的に行われているのは「皮弁法(ひべんほう)」という方法で、健康保険も適用されます。わきの下を3~4センチ、1~2か所切開してアポクリン腺を切除する方法で、改善効果は非常に優れています。
ただ、手術後にしばらく圧迫固定をするため、入院が必要になることもあります。
傷痕は1年程で目立たなくなります。形成外科や皮膚科を受診してください。

最近は切開しなくても済む方法として、マイクロ波や高周波などの電磁波を照射してアポクリン汗腺を焼く治療も行われています。主に美容外科で実施されています。
傷痕が残らず、治療後の圧迫固定も不要なのが長所ですが、この方法で全てのアポクリン汗腺を破壊することは難しいため、手術と比較すると効果はいくぶん低くなります。また、健康保険も適用されません。
この他に、わき毛を処理することも効果的です。臭いが気になる部分を清潔に保つことを心がけてみてください。
わきが以外にも、体臭に関する悩みは様々ですが、その多くは原因を取り除くことで解消します。しかし、消化器系の病気や泌尿器系の病気が臭いの原因になることもあるため、体臭以外に体の不調も伴う場合は、健康チェックをされることをお勧めします。