更年期障害になったとき -私のチョイス-

始まりは 強い息切れとひざの痛み
Aさん(54歳・女性)は、ある冬の日、駅の階段を上っているときに、突然それまでに感じたことのない強い息切れとひざの痛みに襲われました。
すぐに循環器内科を受診し、詳しい心臓の検査を受けましたが、心臓に異常は見つかりませんでした。ただ、医師からは「息切れの原因は、更年期かもしれない」と告げられました。
実はちょうどその少し前から、月経不順が始まっていたAさん。年齢のこともあり、医師の言葉をすんなり受け入れられたといいます。
全身の激痛と異常なほてり
それから数か月後のある夜。Aさんは、突如襲ってきた全身の激痛とほてりで目を覚ましました。痛みは肘や膝ばかりでなく、指の関節ひとつひとつに至るまで曲げられないほど強く、「このまま死んでしまうのではないか」と思うほどでした。さらに、体の芯からほてって、ゆでダコのように熱く感じるという症状も同時に現れました。冷房を強め、体中に保冷剤を当てても、熱さと汗は治まらず、眠れない日々が続きました。
ホルモン補充療法でつらい症状が解消!
強いほてりと関節痛に耐えかねたAさんは「更年期外来」がある婦人科を受診。医師は、月経が不順になっていること、Aさんの症状が典型的な更年期の症状であることから、「更年期障害」と診断しました。
医師と相談し、Aさんがチョイスしたのは「ホルモン補充療法(HRT)」でした。ホルモン補充療法は、不足している女性ホルモンを薬で補う治療です。

Aさんに処方されたのは、「エストロゲンパッチ」と呼ばれる薄いテープ型の薬。治療は、これを下腹部に貼るだけ。パッチは、週に2回貼り替えます。
Aさんには、この治療が非常に合っていました。
「ホルモン補充療法の効果は本当にすばらしくて、貼った翌日から節々の激痛がなくなりました。ほてりもまったくなくなりました。ぐっすり眠れるようになり、仕事にも影響がなくなったのが嬉しいです。」