皮膚がんの種類

皮膚がんには、主にメラノーマ、基底細胞がん、有棘(ゆうきょく)細胞がん、パジェット病などがありますが、なかでもメラノーマは、非常に悪性度が高く治りにくいがんです。
メラノーマは、皮膚の色に関係するメラニン色素をつくる細胞や、ほくろの細胞ががん化してできるもので、全身のどこの皮膚にでも発生し、主に4つのタイプがあります。
末端黒子型

日本人に最も多いのが「末端黒子型」です。主に足の裏や手のひら、手足の爪に発生し、褐色から黒色へと変化します。一部が盛り上がったり、逆に潰瘍を作ったりすることもあります。
表在拡大型

「表在拡大型」は広く浅く広がる時期がしばらく続きます。やがて一部が大きく盛り上がってきます。
結節型

「結節型」は広く浅く広がる時期がなく、いきなりドーム状に盛り上がるのが特徴です。メラノーマの中で最も悪性度が高いタイプです。
悪性黒子型

「悪性黒子型」は高齢者に多く、紫外線の影響を受けてできやすいタイプです。薄い茶色のシミのようなものが数年かけてゆっくりと大きくなって、やがてしこりやこぶ状になります。
メラノーマの診断
ほくろに似たメラノーマをどう見分けるか

早期のメラノーマは、ほくろ・しみとよく似ていて、皮膚がんだと気付きにくいことがあります。ほくろだと思っていても、「しだいに大きくなる(6ミリを超える)」「形がいびつ」「左右が対称でなくなる」「色に濃淡が出てくる」などの変化がみられた場合にはメラノーマの可能性があるので、皮膚悪性腫瘍指導専門医や皮膚科専門医を受診しましょう。
メラノーマは早期診断が重要

診断では、初めに医師が肉眼で観察し、次にダーモスコープという機器で光を当てながら患部を拡大し、詳しく観察します。この検査によって、メラノーマの早期診断が可能になりました。さらに詳しく調べる必要があるときには、患部を切り取って顕微鏡で調べる生検が行われます。