ツボは、WHO(世界保健機関)に認定されているものだけで361種あり、それ以外のものを含めると数千ほどあるといいます。それらのツボの多くは、神経や血管が集まっていたり、分岐したりするポイントにあることがわかっています。専門家のお二人に、健康長寿に役立つオススメのツボを紹介していただきました。

足にある万能ツボ
足三里(あしさんり)
北里大学・客員教授の伊藤剛さんから紹介していただいたのは、2つのツボ。
伊藤さんは、健康長寿に欠かせないのは「足」だと言います。
まずご紹介するのは、俳人・松尾芭蕉もお灸をすえていたとして有名なツボ「足三里」です。古くから、足の疲れを癒すだけでなく、胃腸の働きを改善する効果が期待できるツボとして知られています。

ツボの位置:「足三里」の位置は、ひざの端から指4本分下。スネの骨の外側のくぼんだところ
【押すときのポイント】
指でゆっくり押す以外に、スネのあたりから足三里まで、下から上にかかとでこするように押すのも効果的
(※足の力が弱い場合には、上から下にこするのでもよい)
築賓(ちくひん)
もう1つも足のツボです。
伊藤さんによると、「疲れが溜まるとふくらはぎが硬くなる人が多い。これが腰痛の原因になったり、足の冷えの原因になったりする」とのこと。
そこでご紹介するのが「築賓」というツボです。この築賓のツボがある辺りは、血が滞りやすいのだそうです。

ツボの位置:「築賓」の位置は、足の内側、くるぶしから指7本分上のあたり
【押すときのポイント】
指でゆっくり押す以外に、アキレス腱あたりから築賓まで、ひざをつかって下から上にかかとでこするように押すのも効果的。10回くらい繰り返してみましょう。
養老(ようろう)
東京有明医療大学・教授の安野富美子さんにも、健康長寿にオススメのツボを2つ教えていただきました。ひとつ目は「養老」です。目の疲れなどに効果が期待でき、老化防止につながるとされています。

ツボの位置:「養老」の位置は、手の甲を上にして、手首の外側の飛び出た骨のすぐ脇
頬車(きょうしゃ)
もうひとつのツボは、顔にある「頬車」です。
唾液腺を刺激し、抗菌物質が含まれる唾液の分泌を促進。そのため免疫アップの効果が期待できるといいます。

ツボの位置:「頬車」の位置は、下あごの角から親指幅ひとつ分、噛むと飛び出るところ
【押すときのポイント】
- 指で5秒かけてゆっくり押す。3秒止めてからゆっくり離す。
- 3~5回ほど繰り返す。
- 強さは「気持ちがいい」程度で。押し過ぎには注意。
この記事は以下の番組から作成しています。

東洋医学ホントのチカラ「今こそ元気に!健康長寿SP」
2021年2月27日(土)午後7:30~[総合]