日常生活での接し方のポイント

認知症の人は、不安を抱えながら生活しています。ですから、普段の接し方では、いかに安心感を持ってもらうかが重要です。
認知症の人に話をするときには、話の内容を理解しやすいよう、ゆっくり優しい言葉で話すように心がけます。その際、相手の手を軽く握って笑顔で話しかければ、より安心感を持ってもらえます。
短く簡潔に話すことも大切です。一度に2つ以上の手順を含む内容を話すと、認知症の人は混乱してしまいます。たとえば、外出するときは、まず「着替えましょう」と声をかけ、着替え終わるのを待ってから「出かけましょう」と話すようにするなど、1つ1つの手順ごとに話しかけましょう。
話しかけるタイミングもポイントです。認知症の人は、次に何をすればよいかがわからなくなると、戸惑って不安に襲われたり、自信を失ったりするので、先回りして伝えるよう心がけましょう。無理に考えさせようとせず、道に迷いそうな時には「そこを右に曲がると家だよね」などとさりげなく声をかけるとよいでしょう。認知症の人が迷ったり失敗したことに対して、非難しないことも大切です。